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71 やっちまった・・・

「いや、忙しくて中々手をつけられなかっただけで、忘れてないよ」


本当だよ。時々思い出して、“あれやらなきゃなあ”って思ってたし。思い出しているうちはセーフだろ。


「トップが溜め込んでいては、下が動けないにゃ。速やかに担当を割り振るにゃ。あと、帝国から持ってきた物とは何にゃ?興味あるにゃ、何にゃらにゃーが調べても良いにゃよ」

「え、それは・・・って、何て悪い顔をしているんですか」


猫なのにスッゴく悪い顔をしてる。動画サイトにアップしたら再生回数が、すごいぞきっと。っというかアップしてえ~


「帝国の猫が入れにゃい場所で手に入れた物にゃら、小さな情報でも役に立つにゃ。今帝国は内乱中にゃから、裏から手を回して叩けるだけ叩くにゃ」


マジで悪いこと考えてた!まあ敵対関係の国だし、いっそ潰れてくれた方がいいかな?でも排他的な思想の連中が難民になって、こっちにこられても困るような・・・。


「では、このあと収集物を出しますので、立ち会いをお願いします。でも内乱に燃料注ぐのは程ほどでお願いします」

「大丈夫にゃ、さじ加減は心得ているにゃ」


うん、帝国のことは気にしないようにしよう。


「お館様、本は私とランデン長老で調べてみますよ」

「ありがとうレオノール。長老も無理のない程度にお願いします」

「大丈夫じゃ、最近体調も良くてのう、杖もあまり必要無いほどじゃ」


・・・進化はしていないけど、ステータスが上がっているような?・・・まあ良いか、元々あまり気にしてなかったし。さて、そうするとダンジョンの二層を、どうやって開発していくかな・・・ヨルン以外に詳しい人は・・・殿下かな。


「ところで、殿下。変装して冒険者を名乗られてますが、冒険者については詳しいのですか?」

「人族の暮らしや文化を知るために、10年程やっていたにゃ」

「ほう、それでは教えていただきたいのですが、冒険者はどこから仕事を受けているのですか?何か冒険者の仕事を斡旋するような組織があるのでしょうか?」

「公的な依頼は各町や村の役人や長から出されるにゃ、専門の組織はないにゃ。個人からの依頼は酒場や宿に仲介を頼むにゃ。店ごとに手間賃かかるにゃけど少額にゃよ、依頼の契約がされれば報酬の1割が仲介手数料にゃ。時々依頼人と契約せず勝手に仕事してトラブルになるにゃ」


ソー○ワールドみたいな、依頼は酒場や宿が仲介する方式か。このタイプは仲介する店に、横の繋がりはあるんだろうか。


「では、村長などは?」

「村長が代表して依頼するにゃら、仲介手数料は無いにゃけど、個人的な依頼の仲介をする場合にゃら手数料をとることもあるにゃ。これは村長や役人しだいにゃ」

「なるほど・・・ヨルンが言う中級上位というのは?」

「討伐の実績にゃどで決まる、大体の区分にゃ」


その後もいくつか冒険者についての確認をさせてもらう。


「ダンジョンの二層を解放するにあたり、あの広い場所で魔物を狩るには、何が必要ですかね。俺たちは車で移動しましたけど、普通の冒険者ならどうするんでしょうか」

「もちろん歩きにゃ、馬車を使うこともあるにゃけど、馬が襲われると高くつくにゃ」


それは、厳しいな。サバンナを歩いて猛獣を狩るってことだろ、足の早い魔物もいるし、あてもなく歩いても効率が悪い。狩った獲物が魔石になれば良いが、素材だと持ち帰るのも大変だ。


「冒険者が移動したり、狩った獲物の運搬を考えると、効率が悪いですね。・・・モーブはどう思う」

「広いから移動だけでも大変だろうな。かといって車を使わせるわけにもいかないだろう。自転車でも貸し出すか?」

「自転車で走れるなら、リヤカーを引くのはどうじゃ?」

「それなら・・・こんな感じの複座自転車で、簡易で良いから屋根をつけたものを、作れないか。ついでに電動アシスト付にしてやってくれ」


ネットで探した画像を見せながら、ドルトンに聞いてみる。海外で撮影された両親と子供二人が乗れる、座席が縦横二列の車のような自転車の動画だ。


「ほう、こんな自転車もあるのか、車みたいじゃな。これなら荷台を付けられるし、椅子に背もたれがあるから、乗ったまま仮眠できるな。結界はどうする?つけてやるなら屋根は防水シートで良いと思うが」

「ダンジョン限定ならつけても良いかな。外の冒険者も閉め出されて稼げなくなるなら自転車を悪用しないだろう」

「二階層に入るのは、あの扉じゃなくても良いですよね?狩りの対象に応じて何ヵ所かに出入り口を分けたらどうでしょう」

「いや、人手が足りなくなるぞ。スマホを持たせるなら信用できる者でないと・・・二階層の中央に事務所を作ってそこに出るようにするか、端から移動するよりましだろ」

「そうですね」

「ちょっと待つにゃ。ダンジョンが楽に稼げるとなれば、町の仕事をうける者がいなくなるにゃ、それは不味いにゃ」


確かに・・・。


「ダンジョンに入る条件として外の仕事を、定期的にこなす決まりにするか、外でこなした仕事に応じて何か特典をつけるとか?」

「悪くないにゃけど、誰が管理するにゃ?さっきも言ったにゃけど依頼の発注はバラバラにゃよ」


冒険者ギルドがあれば話は楽なんだけど・・・いっそ作ってもらうか。


「南町に冒険者ギルドを作れませんか?運営費はダンジョンの収益からだしますので」

「冒険者ギルド?」

「冒険者の支援組織ですかね、引退した冒険者で信用できる人に代表になってもらって、酒場や宿、役所の依頼を一度に確認できるようにして、一括管理するとか」

「役人や首長はともかく、仲介を商売のひとつにしている、宿や酒場は反対するにゃよ。それに宿や酒場の店主が、依頼料の相場や難易度を判断しているにゃ」


むむ。仲介が無くなれば宿や酒場は損しかないのか・・・というか。


「それ、依頼料のぼったくりとか大丈夫何ですか?」

「たまにあるにゃけど、そういう店は直ぐ潰れるにゃから、心配いらにゃいにゃ」


また悪い顔になった。絶対になんかやってるな・・・


「あ、でも依頼完了した場合とか、なにかサインなり認め印なりをもらいますよね、それを提示してもらうのはどうですか」

「そのくらいが無難かもにゃ」

「では、その方向で」

「引退冒険者はいらにゃいかにゃ」

「はい?・・・今の話では特に必要無いですかね」


はて・・・なんだろう

ピッ

アントニャオ殿下は仲間を売り込みたそうにしている。

どうしますか。

話を聞く

気がつかない振りをする

年寄りは必要無い


なんか出た・・・。鑑定の一種か?

でも、自分を売り込むとは言うけど、仲間を売るのは違うのでは?


「えっと・・・ダンジョン二層の職員とかできますかね、冒険者の行き先を記録して、狩る対象毎に混雑状況を把握して空いてる場所をすすめるとか、冒険者の帰還確認をする感じの仕事です」

「大丈夫にゃ、昔の仲間にゃんでちょっと歳をとって、肉体労働がきついだけにゃ。動きが鈍いにゃけど記憶は確りしているにゃ」


昔か・・・この世界はレベルが上がれば肉体の老化は遅くなるはずだけど、歳をとってって何歳なんだろうか?


「わかりました、後で連れてきてください」

「わかったにゃ」

「じゃあ殿下は良いですか?ダンジョンのトレーニングは、誰か車で送迎できるものが付いてやれ。近接はゴブリンぐらいにして、弓やクロスボウで安全にな」


会議後に俺が溜め込んでいた物を出して、分析を頼む。

・・・手が空いた。ゴーレムはまだ調べ終わらないだろうし、一人で出掛けると怒られる。しかし皆忙しいからなあ・・・。


「領域拡張でもするか・・・人口が800人弱だから拡張サイズは8万平方メートル弱ぐらいか。東京ドーム換算で1.5個分ぐらいだな。住宅は当然すべて収まるし、商店エリアも大丈夫だな。畑は・・・耕作は意図的な破壊になるのか?翌朝元に戻ったら嫌だから除外しよう」


待てよ、これを収納した場合地下はどうなるんだ?分断されると給排水が使えなくなるよな・・・。ホムセン店舗一式移動できるんだから、地下の構造物も一緒に移動すると考えて良いのか?川から引いた水路は川と切れて、両端は土で埋まる感じか?

一応実験しておこう。


「水路を領域指定して、一部送還・・・・あ、水路が切れて土の地面になった。この代替地はどこからでてきたんだ?」


水路を召喚し直す。切り口をあわせて、ちゃんと繋いだが、街を切ったら地中のパイプ類をあわせるのは無理だよな。分断しないように領域を伸ばして一括で送還できないと後が面倒だ。そうなると、人口ももっと増やしたいな。

次はダンジョンか・・・・・・ダンジョン設置。

念じるとバーチャルモニターが目の前に展開された。


「おや、スマホじゃないんですね」


モニターを確認すれば、タイプ選択の文字とリストがずらり。スマホじゃ見辛いと言うことかな。

さて、リストの内容は・・・。

タワー型・・・西洋の塔だな。

地中型・・・あっちのダンジョンと同じだな。

空中庭園型・・・ラピュータ!?何か凄いけど目立つだろ。

迷いの森型・・・客が来れなくなるからダメだな。

古城型・・・塔もだけど外から壊される恐れは無いのか?空中庭園も何かこうバルスったら落ちるんじゃないか。

地中型(山)・・・山頂がギザギザで黒い感じ、魔王が住んでいそうだね。

etc.


「地中型って移動できるんですかね?」


ピッ

全て移動できません。


そうですか・・・移動しない空中庭園は不良品じゃないですかね。


「移動しないなら地下型で良いですよ」


地下型を選択します。以下の中から更にタイプを選んでください。

地下街タイプ

地下異空間タイプ

地下洞窟タイプ

etc.


「・・・混合はダメですか」


ピッ

フリー選択タイプ (設置可能な階層が半分の5階層に制限されます)


「いや、たぶん5階層あれば十分ですよ、それでお願いします」


ピッ

次に


「まだ続くんですか!?」


ピッ

続きます。


「分かりました」


30分後。


ピッ

ダンジョン設置の準備が全て整いました。

ダンジョンを設置可能です。


「やっと終わ・・・いえ、ありがとうございました」


ピッ

ダンジョンを設置します。位置を決めて設置を宣言してください。


「はい、設置しま」


ピッ

え?


「え?」


ピッ

・・・・・ダンジョンが設置されましたが、指定された位置が一部店舗と重なっていたため、店舗とダンジョンが同化いたしました。同化部分より魔物が進入する恐れがありますのでご注意ください。

では以上でダンジョン設置を終了いたします。お疲れ様でした。


ふよんと音を立ててモニターは消えた。

なんか最後逃げられたっぽい?

いや、俺が確認せず不用意に設置と言ったのが原因だろうけど・・・。


ジリリリーン ジリリリーン

電話着信?


「もしもし、『大変です、お店の中に、魔物が』すぐ行く」


・・・・やっちまったーーーーーーー。

俺は急ぎホムセン店舗へと走った。

次回23日です

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