表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/12

テロリストの5潜入そして....

グダグダですな

体育館についた時、鉄の臭いがした。見ると、数学の葛山先生の足が赤く染まっていた。ナイフで切られたような....そんな傷だった。テロリストの一人がこちらに近づいてきた。「そいつ、隠れてた奴か?」と香取を指差す。俺は、ああ、と返事をした。テロリストは、分かった。と香取の腕を引っ張る。香取は、こちらを見る。彼の目は、後は頼んだという目だった。俺は、目でまばたきをした。大丈夫、後は、任せろ。香取は、舞台の方にまで引っ張られた。舞台にはテロリストの中では、少し雰囲気が違った。いや、彼の服装が違うせいかもしれない。彼は、覆面を被っていなかった。顔は、傷だらけで幾度も、戦いを経験している。彼の周りには、目には見えないオーラが、漂っていた。これは、貫禄というものだろう。強く雄々しく、なおかつ、人を引っ張れるような、いかにもリーダーと言う者だ。テロリストの一人が香取をリーダーの元に連れていったあと、静かに階段を降りていった。リーダーは、フフフ。と口を緩める。「約、30分。約30分この狭い校舎の中に、われわれの目を掻い潜っていた。それは、称賛に値する。しかし、どこかで隙ができたにちがいない。そこが今の、高校生の限界だ。一人の人間の限界だ。」リーダーは、立つ。椅子がガタッと退かれる。「少年よ。隠れていた時の気分は、どうだった?.....暑かっただろう。何せ今日は、猛暑日、しかも校舎。風の通りも悪かったにちがいない。生理的な欲求も強かっただろう。しかし、満たせば、ばれてしまうかもしれない。しかし、何よりも、何よりも一番恐ろしかったもの、お前の中で、渦巻いていたもの.....孤独だ。たった一人。たった一人で、長い間、身を小さくしながら、孤独という恐怖に、怖れていた。怖かったろう?恐かったろう?その気持ち、よくわかる。その心よくわかる。 いくら強い人間でも、孤独という感情には勝てまい。どんなにたくましき人間にも、恐怖という感情は、確かに存在する。....それは、人間として、生物として、当然だ。恐怖が無い者など、この世には存在しない。恐怖が無い生物など、この宇宙には存在しない!  恐怖が無いもの、それは、心が無いものだ!恐怖が無いもの、それは、感情が無いもの...つまりロボットと同じだ!ロボットのような心を持つ生物は、いない!恐怖には、どんなに抵抗したところで、いつか敗北する!勇気あるものにも、つまり英雄でも恐怖には勝てない!...勝てないのだ!俺もかつて恐怖に敗れたものの一人だ!恐怖にうちひしがれた敗北者だ!」


.....聞いてる限り、この男は、我々に何かを訴えている。しかし、のんきに聞いている暇は無い。演説には、耳で聞いていたが、体は、違うことをしていた。それは、情報収集を兼ねた裏工作だった。まぁ簡単にいうとほかのやつらの覆面にとあるものを吸わせている。なんだと思う?.....クロロホルムだ。クロロホルムには、麻酔効果があって、吸わせると寝てしまう.....というのは、ドラマの話。実際は何時間も吸わせなければ気絶なんてしない。そこで、変感を使って、感覚を強める。これにより、多少、時間を短縮させられるのである。そうやっていま、一人、一番隅っこにいてなおかつ、じみそうなやつをがとローンとした顔でふらふらしていた。そして、しばらく吸わせると、グウグウ寝てしまった。彼を横にする。

「痛みもそうだ!痛みも強ければ強いほど恐怖を得る!そしていつしか、死が訪れる!」まさにその通り。まぁ自分のやっていることは、痛みのない静かな眠りだが。

俺は、クロロホルムの蓋を締める。 あとあのリーダーを含めて4人。さすがに4人倒すのは、きつい。あのおっさんが、演説が終わるまで倒せるわけがない。そこで、俺のスモッホと香取の携帯に細工をしておいたのである。「そりゃよかった!」とリーダーがガハハと笑う。あの人さっきからなにいってんだ?と内心思いつつも、舞台のそばまで、近づき、起動させた。

腰についている探知機がブブブと震えた。探知機を覗くと、位置は、かなり遠くで、本校舎まで行かなくてはならなかった。私は、リーダーに声をかけた。「何だ!」リーダーは、楽しげに語っていたことを中断されて、不満げだった。私は、「探知機が反応しています!」と叫ぶ。リーダーは、「反応!んなもん無視だ無視!」と怒鳴った。すると体育館の奥にいた(石橋)テロリストが、「それは、いけませんねぇ!一人でも校舎にいたら、不味いのでは?警察に情報が伝わってしまうかも.....」と言う。リーダーは、ああもう!と地団駄を踏んでから、「じゃあ誰か確認してこい!お前とお前とお前!」と私と先ほど言った(石橋)人とうつらうつらとしていた仲間が指された。流石に三人は、多いと、忠告しようとした が、「流石に三人は、多すぎます!俺が残りますからうつらさんと私さん行ってきてください!」と先に言われた。私は私さんではない。....しかも、何故、自分が行かないの?と彼に聞こうと、彼の方を向き、口を開いた。「な「ヨォーシ!いってこぉい!私さんとうつらさん!」」.....リーダーの声が大きすぎるせいで、私の声が聞こえない!仕方ないので、大きな声を出そうと頑張って叫んだ。「ちょっとりぃ「ごちゃごちゃぬかしてないでさっさといってこぉい!」私は、舌打ちをした。もう知らん!私は、元々、大きな声を出すのが苦手なのだ!なんか、悪い方に誘導されている気がしたが。もう私は、「考えることを辞めた。」すべてはこの暑苦しさとリーダーのせいだとわりきったのだった。


私さんは、そうやって、体育館からでていった。ドタンバタン、足の音を大きくさせながら。その後ろから、慌ててうつらさんがついていった。しめしめ計画通り。


うつらさんと私さんを見送る。よし、あと二人。二人ならば、どうにかなると思い。俺は、舞台の方へ向かっていった。








一方、この学校の校庭に、一人の男が佇んでいた。 彼は、黒いスーツを見にまとい、黒いサングラスをかけていた。彼のその背の高さとマッチしていた。彼は、フゥと溜め息をつく。砂利を踏みながら歩く。最も校庭は、大抵砂利が撒かれているので当然なのだが。しかし、砂利を踏む音が、静かだった。一歩一歩、丁寧に歩いていた。ふと、彼の足が立ち止まる。彼の目にあるものが飛び込んできたからである。それに近づき拾い上げる。  それは、探知機だった。しかし、もとの原型はとどめておらず、中の機械が飛び出ていた。はぁ。再び、溜め息をつく。。

彼は、思った。「やはり素人にこれは、貸すべきではなかったな。」と後悔した。彼が溜め息をついた理由は、もうひとつある。それは、これを作ったものが間違いなく言うであろうセリフ。「これ高いから、丁寧に扱ってね。絶対壊さないでね?」と今朝釘を刺されたばっかりである。

彼は、体育館の方へ向いた。雇われぬしに弁償させて貰わないとな。彼は、その衣装に合わず、少し、器が小さいところがあるのだが、それを語るにはまだ早かった。少なくとも、石橋と黒いスーツを身につけたこの人物が直接対決するのは、そう遠くないことである。

次回、バトル!(予定。)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ