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テロリストの4潜入前

能力説明

名称が長いので省略。

「変感」

石橋の異能。

効果

触った部位の感覚を操る能力。自分自身にも使用可能。操るとはいってもせいぜい、今感じている感覚を強めるか弱めるか程度の能力。探し物をするときに便利。感覚は、離れると効果が薄れ、近づくと効果が抜群。離れる時に効果が薄れるまでの射程距離は約30メートル。

全く、強いのか弱いのか。

「わかったわかった。だから香取とりあえず、話だけは聞いてくれないか?」と石橋は、香取を制した。香取は、はぁ、とため息をつくと、石橋に対して、その作戦とやらの説明を求めた。石橋は、また笑顔を作り、香取に自分の作戦を説明した――――




体育館。本校舎の右隣に位置する施設である。その名目は、主に体育に使われるが、体育館のその広さから、様々な、行事に使われていることが多い。しかし、残念ながら、今回は、テロリストが、生徒や教師を拘束するのに利用されている。

とある生徒は、テロリストを見た。覆面のせいで表情がわからない。生徒は、そのテロリストの人数をかぞえる。一人。二人三人....合計5人。今、見回りに行っている者も含めると、[8]人。たった8人で、300を越える生徒を無力化したのだ。ただ、その中に抵抗する生徒は、いなかった。ただ、状況を理解して、ただ、絶望し、ただ、こうやって冷たい板の床に座らされているのである。それが約300人も。誰も抵抗しなかった。誰も、抗わなかった。ただ、ただ、理解し、大人しく座らされているだけ。それも300人。 滑稽である。笑いたくなるほど、滑稽である。きっと、300人全員がテロリストに立ち向かえば、倒せるかもしれない。しかし、誰もそんな勇気はない。勇気あるものは、「もういない。」――――そう立ち向かった者もいた。勇気あるものもいたのだ。しかし、その結果、彼らは、泣きながら傷を治療している。立ち向かった者は、リーダーらしき男に拳で立ち向かった。勝算がないのは目に見えていた。今、ぼんやり座っている生徒にも、勇気あるものの姿を見たとき、自分もやろうと、決心した。そしてその心は、あっさり、切り落とされた。今でも覚えている。あの男によって。あの男がリーダーの前に立ち、勇気あるものにいった。「この線から出たものは、殺す。」と。冷たく、その声から、ただ者ではない威厳のある声だった。彼は、床に傷をつけた。板は、直線に切られた。先ほど言った、この線から来たものとやらだろう。そして、忠告を無視して、線を踏み越えたものの足に向かって彼は、ゆびで、足を切るしぐさをする。

勇気あるものの、足は、すっぱりと切られた。きれいに。膝と膝が分割された。彼は今でも苦痛に顔を歪ませている。そして、その事実に勇気あるものや、それに加わろうとしたものの、対抗心は―――あっさり消えたのだった。

生徒は、はぁ。とため息をついた。その男は、今、この体育館にはいない。用があるとかいって、立ち去った。もしかしたら、今だったら、この残りのテロリストに対抗できるかも、知れない。だが、誰もやらない。今でも戦おうとウズウズしているやつがいるが、数人が戦ったところで、何の状況が変わらない。生徒は、再び、はぁ。とため息をついた。 もうだめかな。と思っていたその時、[そいつらが]来たのであった。


重い銃をそれっぽく構えながら廊下を歩く。体育館用の廊下は、地面の上に直接プラスチックのシートを敷いたものだ。軽くパタパタとシートを踏む。長年生徒に踏まれ続けたためプラスチックの芯がボロボロだから、踏むときに芯がはずれ、足を離すときに元に戻るから、そんな音がする。それは、もう聞き慣れた音だ。いや、実は、緊張のせいでその、音が良く聞こえなかったのだが。前を見るとてをあげながら、とぼとぼ歩く香取の姿。時々ホントに大丈夫なの?というような目で振り返ってくる。そのたび、俺は、いいから前に向けと顎をさす。香取は、ゆっくり前を向きなおした。

体育館のドアが目の前になった時、もう一度、作戦を振り返った。


「作戦はこうだ。まず俺は、覆面を被る。」ほうほうと香取は、頷く。「そして、このライフル?を持つ。」香取は、ふむふむ。と相槌を打つ。石橋は、続ける。「そして、お前を見つけたという風にする。」香取は、一瞬頷くのを止めた。そして、「ふぅーん。」とまた相槌を打った。「それで、お前を体育館まで連れていき、」「連れていき?」香取は、その先を聞く。石橋は、「仲間というふりをしてライフルを乱射する!どぉーだ!」とライフルを打つ真似をする。香取は、呆然....といったかおでこちらを見る。石橋は、首を捻る。香取は、う、うーん。と眉間にシワを寄せながら言う。石橋は、ダメかな?と言う風に目を細めたが、香取は、それは.....ちょっとダメじゃないかなぁと首をふった。石橋は、じゃあどうすれば?と香取に目で言う。香取は、ライフルに指差したあとライフルを持つように腕の形を作りそして、自分の額を指差して銃の形真似をした人差し指の爪をもう一方の指で弾の形を作り、それが放たれて香取の額に、当てた。しかし、それはない。と石橋は、首をふる。香取は、何故に?と首を捻ると、石橋は、右手の指3、左手の指で1を作ったあと首をふった。解説すると、香取は、「ライフルで、遠くから狙撃すればいいんじゃね?」と言ったが、石橋は、「某サーティーンのように狙撃できる腕を持ってないし、そもそもこれ、アサルトだし。」といったあと、香取は、「そうか...」としょげたのである。その後、あれこれ策を考えたが、名案と言う名案が浮かばなかった。せめて、もう一人いればまだましだったかもしれないが。仕方ない。どうせ、策をいくら練っても、どっかでボロが出るから最初の策にしよう。と言う結論で落ち着いた。

その後石橋は、覆面を被り重い銃を持つ。ついでに、水筒の水を入れ替え、ナイフを持って、体育館に向かったのだった。

おまけ

廊下を歩いているときの会話。「ところで、石橋。」「なんだ?」「なんで二つ目の僕の説明の時にパントマイムのような説明してたんだろ?」「さぁ?めんどくさかったからじゃないか?」「まぁ説明ってめんどいもんね....」


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