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恋愛革命96

いずれにしても、差別偏重型英才教育をこのまま放置すれば、エリートの子息さえ集団虐めに会い、どんどん自殺するジレンマが続くのは間違いないと自分は思いますと、ホスト亭主は言った。

ホスト亭主が加わる。





「親父狩りやホームレス狩りが流行った当時はゲーム脳がひたすら叩かれて、ゲームの制作者が苦肉の策で工夫を凝らし、ただ残酷なだけのゲームではなく、仲間と連携して愛をテーマに謳い上げるものも出て来ましたからね。事件数が減ったのは、勿論法律のしばりもありますが、そう言った経緯も加味されているのじゃないかと自分は思いますが。しかし当時には偏差値偏重英才教育を叩く風潮は、やはりありませんでしたね。でも考えてみると、集団虐めがこれだけ社会問題になっている現況を鑑みると、やはり全ての元凶は教育の老朽化した体質、記号記憶型の偏差値偏重英才教育にあると、自分も思います」





講師が尋ねる。





「偏差値偏重英才教育の狙いは、やはり物事を深く考えさせない、体制盲目信奉者を形作るものですかね?」





ホスト亭主が答えた。





「それはその通りでしょう。英才教育を受けた最高学府の大学生が、ホームレスを狩る時、優しい気持ちになったら狩れませんからね。あくまでもホームレスを劣った存在として、それに疑問符を抱かず、狩るわけですから」




講師が補足する。




「英才教育に疑問符を持ったら、英才エリートにはなれませんからね。エリートに対するホームレスは死んでも良いというのが、偏差値偏重英才教育の最大の差別的弊害ですかね?」




ホスト亭主が頷いた。





「そうですね。ホームレスに対しても違う角度から、優しい気持ちが持てる情操教育こそが真の教育だと自分は思います」





サラリーマンが反論する。





「だがエリート中心主義の世の中には、そんな能書きは通用しないぞ」





ホスト亭主が言ってのける。





「いずれにしても、差別偏重型英才教育をこのまま放置すればエリートの子息さえ集団虐めに会い、どんどん自殺するジレンマが続くのは間違いないと自分は思います」

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