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恋愛革命95

これはあくまでも傍証ですが、記号羅列型知識を疑問視したら、ゲームも、偏差値偏重英才教育も成り立ちませんよね。違いますかと、講師は言った。

講師が言う。





「最近はゲーム感覚でホームレスをいたぶる青年が出て来なくなりましたが、何故でしょうか?」





サラリーマンが答える。





「奴らはサイコパスだからな。法律のしばりが無ければ又やるさ」





講師が言う。





「確かあれは普通の大学生が群れでやった事件が多かったと記憶していますが?」





サラリーマンが尋ね返す。





「そうだが、それがどうかしたか?」





講師が答える。





「それって、偏差値偏重教育を勝ち抜いて来た最高学府の大学生に残酷性があることの証左になりませんか?」





サラリーマンが反論する。





「あれはあくまでもゲーム感覚だろう?」





講師が答える。





「ゲーム感覚というのは記号羅列知識の言わば集大成ですよね。例えば悪い奴を、正義の味方は倒す事に、疑問を抱いては、ゲームになりませんから」





サラリーマンが目くじらを立てる。




「それはそうだが、回りくどい事言わないで、核心部分を言えよ?」




講師が答える。





「彼らにとってはホームレスは社会の落伍者であり、自分達よりも劣った、生きていても意味をなさない人間であるという事を疑問視は一切せずに、ハンティングしたわけです。その残酷性は、正に偏差値偏重英才教育の育んだ残酷性であり、何者でもないと、私には推察出来るのですが。違いますかね?」




サラリーマンが反論を重ねる。





「あれはゲーム脳でバーチャルなものとリアルを区別出来なくなった結果ではないか?」




講師が指摘する。




「だからその優しさが全く無い残酷そのものであるゲーム脳のベースは、偏差値偏重英才教育にあると私は推論しているのですが、違いますかね」





サラリーマンが言う。





「ゲーム脳と偏差値教育を繋ぎ合わせる根拠が曖昧だと俺は思うが、どうだ?」




講師が答える。





「これはあくまでも傍証ですが、記号羅列型知識を疑問視したら、ゲームも、偏差値偏重英才教育も成り立ちませんよね。違いますか?」

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