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恋愛革命86

だから在日である祖母も父も、日本人を骨の髄まで憎んでいましたと、ホスト亭主は言った。

ワンレンの女子大生が質問する。





「何故貴方はそんなに差別偏見の構造意識を憎むのですか?」





ホスト亭主が答える。





「実を言うと、僕は韓国人と日本人の所謂混血なのです。だから祖母も父親も在日で、戦前、戦中、戦後の動乱期の中、その熾烈とも言える差別環境を生き抜いて来た歴史があるのです」





きょとんとした感じで女子大生が尋ねる。





「私はよく知りませんが、朝鮮人差別というものですか?」





「そうです。祖母は戦前に韓国から徴用で召し出され、強制労働を強いられたのですよ。一日どんぶり飯一杯で奴隷のごとく12時間働かされたと言っていました。勿論無給で」





女子大生が驚く。




「家畜並じゃありませんか?」





ホスト亭主が頷いた。





「家畜以下ですよ。少しでも休むと、目茶苦茶に殴られたと言っていましたから」





「酷いですね、その話は。信じられません」





ホスト亭主がしみじみと言う。





「だから祖母も父も、日本人をイルボンサランと言って、憎悪していたのですよ」

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