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恋愛革命75

そんなのは俗語で二重の意味で、後世に愚かさを暴露しちゃうじゃないかと、サラリーマンは言った。

ワンレンの女子大生が出席し、セミナーは再開された。





講師がワンレンの女子大生を促す。




「売りという語句を挿入して、もう一度言って下さい。よろしくお願い致します」





ワンレンの女子大生が自分の意見を再度述べ立てる。




「おいらんが命を懸けて発信した純愛概念を、現代人は売りという言葉で汚したとして下さい。よろしくお願いします」




サラリーマンがごねる。





「ちょっと待ってくれ。売りという語句ではなく、売春概念でも妥当じゃないか。売春概念ならば広義の意味に取れると、あんたは言っていたしな。違うのか?」




講師が微妙なニュアンスについての論陣を張る。





「売りという語句も売春概念と同じように、広義というニュアンスで使用は可能だと思いますので」





サラリーマンが突っ込む。





「おい、随分と曖昧じゃないか。売りという語句は現代的と言っていたのはあんたじゃないか。違うのか?」





講師が答える。





「確かに売りという語句の意味合を考察すると、売笑まで到達する概念である反面、売春概念に下手をすると到達していない可能性も窺えるわけです。しかし現代において売りという語句は援助交際のそれに該当しており、援助交際を売春概念と結び付ける事は十分可能かという理屈になるわけです」




サラリーマンがへつらうように笑った。





「おい、おい、勘弁してくれよ。講師がそれじゃ、決まるものも決まらないぜ。理路整然と頼むよ?」





講師が柔らかくいなす。





「ではあなたはどのような記載方法を考えているのでしょうか?」





「何度も言うけれども、俺は現代人の愚かさを吐露する売りという語句の記載は反対しているのよ。絶対にな」





お下げの女子大生が反論する。





「史実とは絶対に正確を期すものだと私は想います」




サラリーマンは納得しない。





「そんなのは所詮俗語で日本語の乱れを後世に伝え、二重の意味で愚かさを暴露しちゃうじゃないか。ふざけるなよ」

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