表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/165

恋愛革命71

寝ている子供の頭を、ホスト亭主は優しく撫でた。

妻が寝た後、ホスト亭主は横を向き子供の寝顔を見詰めた。





子宝という言葉がある。





その言葉通り、子供は理屈抜きに可愛い。




だが風邪などを引くと、子供はぐったりとしてしまい元気をなくす。





親たる自分は当然最善の努力を払い看病する。





子供にとって一番大切なことは心身共に健康でいる事だ。





それを己が生きている限り、サポートしてやるのが、親の義務だと思う。





親の心、子知らすと言うが、それで良いのだとホスト亭主は思う。





掛け替えのない命。




金とは違い失えば、二度と戻らないのが命なのだ。





その命を守り抜く決意を新たに、ホスト亭主は子供の可愛い寝顔を見詰め微笑む。





転じて。





風邪を引いて独りで病と闘っているワンレンの女子大生を想う。





自分に出来る事はとホスト亭主は自問自答する。





飛んで行って看病してやりたいのは山々なのだが、それは出来ない。





虐められ鬱病を病んだ女子大生。





その孤独感と不安をおもんばかると、憐れさに胸が締め付けられる。





だが会いに行く事は出来ない。





慕情に任せて、会いに行けば、子供の笑顔を失ってしまうからだ。





悲しいだけの恋。




悲しいだけの恋愛しか出来ない女性に、自分が与えられる恋愛はと自問すれば。





悲しいだけの恋愛を与える事しか出来ないのだ。





そんな事をそぞろ想いながら、ホスト亭主は手を伸ばし、寝ている子供の頭を一度優しく撫でた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ