恋愛革命34
やくざにみかじめ料払わないと、警察は守ってくれませんからと、ホスト亭主は言った。
ホスト亭主が答える。
「それも又言い掛かりだと思いますが、水商売がやくざとつるんでどんなあこぎな事をしているのか、具体的に言ってみてはくれませんか?」
サラリーマンが答える。
「水商売の連中は法で禁じられているのに、みかじめ料を払い、善良な客に因縁つけて、バックをちらつかせ、大金を巻き上げているじゃないか?!」
ホスト亭主が否定する。
「それは客の方がシステム、マナーに反した事をやり、正当な料金を請求される場合の方が遥かに多いと思います。それに店側は従業員の安全確保の為にみかじめ料を払っていて、やくざの組織に組み込まれてはいません。殆どの店がそんな体制をとっているのが現状ですね」
講師が尋ねる。
「従業員の安全確保とはどういう事ですか?」
ホスト亭主が答える。
「つまり法を守り、みかじめ料を払わなかった場合、現場を司る従業員の身が危険に晒されるという事ですね。法は守っても、警察や司法は店を守ってはくれませんから」
講師が再度尋ねる。
「やくざを敵に回すよりは味方にするという形ですか?」
ホスト亭主が頷いた。
「そうですね。用心棒みたいな感じでしょうか」
講師が冷静にコメントする。
「それも階級間闘争、差別偏見の構造意識を活用した利益追求の在り方ですね」
ホスト亭主が頷いた。
「でもそれは仕方ない事だと思います。安心安全が大切ですから」
サラリーマンが反論する。
「綺麗事言うなよ。用心棒と言ったじゃないか。水商売の奴は直ぐにバックをちかつかせて客を脅すじゃないか?!」
ホスト亭主が言下に言う。
「それも不埒な客が現実問題多いからだと思います」
サラリーマンは納得しない。
「ふざけるなよ。まともに遊んでいるのに、正当な扱いを受けない客だって沢山いるじゃないか?!」
すかさずお下げの女子大生が言う。
「まともに遊んでいるつもりが酔っ払って傲慢になっている例も沢山有りますよね!」
サラリーマンが反発する。
「そんなのは理不尽だ。皆金を払っているのだから、酔ったっていいじゃないか!」




