恋愛革命23
ところでさ、俺と今日枕営業しないと、サラリーマンがお下げの女子大生を誘った。
お下げの女子大生が言った。
「おいらんの勉強も兼ねて、生活費稼ぐのにバイトしているのですよ」
サラリーマンが感心する。
「へえー、そりゃ又凄い意気込みだな。ところでおいらんの気持ちになれたの?」
女子大生が答える。
「いや、やはり時代背景が違う分、枕営業に対する風当たりが…」
サラリーマンが言葉を添える。
「無理解なんだ?」
女子大生が頷いた。
「そうですね。多分キャバクラとかクラブよりは緩いと思うけれど、発覚すると白い眼で見られますよ」
サラリーマンが嘲笑い言った。
「そんなの皆やっている事じゃないか?」
女子大生が頷いた。
「発覚するのがまずいのですよ。おいらんとは違うから」
サラリーマンが相槌を打ち答えた。
「そりゃそうだ。やっぱり時代背景の差だよ。だからあんなセミナー無意味なのさ。各時代に各時代の思惑とか習わしはあるのだから。それに水商売をやったって、遊女たるおいらんの気持ちは分からないだろう?」
「水商売とおいらんは別なのかな?」
サラリーマンが頷いた。
「芸者と遊女は筋が違うのさ。尤も江戸時代の芸者は枕営業なんか蔑視していなかったけれどな」
女子大生が頷いた。
「そうですよね。性自体が当時は今よりも解放されていたのだし」
サラリーマンが女子大生の肩にさりげなく手を回して、言った。
「性の解放万歳さ。ところでさ、俺と今日枕営業しない?」
女子大生がやんわりと断った。
「いえ、遠慮します」




