恋愛革命2
援助交際と売春概念蔑視純愛の違いは大差ないと、ホスト亭主は言った。
ホスト亭主が言う。
「売りと言う語句には、売春概念だけではなく、我々のような接客をものしている人間も当てはまり、売笑イコール売春の差別対象に水商売がなっている感はありますね。やはり。ですから僕は広範な意味合いでの差別分類として、野卑であろうが何であろうが、売りという言葉を記載する方が賢明だと思います」
講師が尋ねる。
「生々しい意味合いでですか?」
ホスト亭主が答える。
「そうですね」
講師が尋ねる。
「ホストの接客が何故売笑イコール売春概念なのかピンと来ませんが、具体的に説明して下さい?」
ホスト亭主が答える。
「我々ホストはおいらんと同じように、純愛概念を客に向かって発信しているのも又事実なのです。でもおいらんとホストの違いは明瞭であり、ホストは枕営業を殊更に蔑視しながら、発信しているのですが、世間はそれを一緒くたに捉らえ、蔑みの眼で見るわけじゃありませんか」
講師が答える。
「つまり、売春概念もホストが発信する純愛概念も世間は一緒くたに蔑んでいるのですね。それは総称して売りという概念で括られ、生々しい意味合いでの援助交際と同義に取られているという事ですか?」
ホスト亭主が答えた。
「その通りですね」
講師が再度尋ねる。
「ホストも苦労が多い仕事なのですね?」
ホスト亭主が答える。
「ホストというのは商売上の純愛を発信し、その純愛概念で枕営業を正当化して、けして売りではないというところで客を楽しませるわけです。でも商売ですから、本気になってはいけない気苦労と言うか苦悩があるわけです。しかし世間の人々はそんな気苦労も知らず、快楽だけを貪る下賎な援助交際、売りの連中と蔑むわけです」
講師が言う。
「援助交際もホストの枕営業も皆一緒くたに、売りと蔑まれるわけですね?」
ホスト亭主が答える。
「そうですね」
講師が言う。
「でも世間で謳歌されている売春概念の潜在化した純愛概念も、結局金品や心づくしという形で金銭づくは付き纏いますから、援助交際と大差無いと思いますが。ああ好きとか嫌いの概念は売りには無いという論法でしょうか?」
ホスト亭主が答える。
「そうですね。でも売りにだって好きとか嫌いはありますし、恋愛感情が生じる可能性もあるわけです。だから大差はやはり無いと僕は思いますが」