恋愛革命19
ホストも女の敵ですかと、ホスト亭主は言った。
ホスト亭主が言う。
「いずれにしても、貴女は悲しみから解放されないから、いい恋愛をしても、悲しみにくれ泣いているのですね。それが習性のように?」
女子大生が答える。
「これが私の病気なのです。私は自分の心の傷を癒したい。悲しみから解放されたい。でも反面、悲しみを愉しんでいるわけです。悲しい病ですが仕方ありません」
「それでも貴女はいい恋愛をしたい?」
女子大生が頷いた。
「そうですね。女ですから。人並みに幸せにもなりたいし」
ホスト亭主がしみじみと言う。
「何か哀しい性ですね?」
「仕方ないのです」
ホスト亭主が間を取るように、促す。
「ハイボールお代わりしますか?」
女子大生が頷いた。
「すいません。お願いします」
ホスト亭主がハイボールを作り直しながら尋ねる。
「セミナーに出席しているサラリーマンについてはどう思いますか?」
女子大生がコメントする。
「好きなタイプではありませんね。と言うよりは世間によくいる女の敵と言った感じかな」
「やっぱり女の敵は嫌いですか?」
「当然です」
ホスト亭主が微笑み言った。
「ホストも女の敵と言う感じですか?」
女子大生が答えた。
「それはこれからウオッチングするつもりです」
ホスト亭主がハイボールを差し出し言った。
「お手柔らかにお願いします」