恋愛革命163
心が病んで行くのを、ワンレンの女子大生は感じ取った。
心が病んで行くのを感じる。
史実改訂がなり、愛しい人との繋がりも、自分の気持ち次第ではキープ出来るのに、心が病み、生きる意欲が失せて行くのをワンレンの女子大生は感じ取った。
病気の再発、その前兆を感じ取り、ワンレンの女子大生は深くため息をついた。
絶望感に心が染まって行き、気力が失せて行くのを感じる。
前向きな事を考えると、気力が萎える悪循環。
自分の心の哀しみを、第三者の視点で見て、その哀しみが疎ましく感じる絶望感。
悲しいだけの自分。
悲しいだけの恋。
それに決着をつけなければ、病気の再発は間違いないと、ワンレンの女子大生は思った。
当然。
別離した後、自分が病気の再発から免れるかどうかは分からない。
自分の心がどう動いて行くのか予測が出来ない。
ふと、ある考えがもたげた。
その考えを愛しい人に言えば、別離は免れる気がするが。
反面別離を免れれば、絶望感に心が染まって行き、気力が失せて行くのも感じる。
疎ましだけの現実から、心が逃げて行く絶望感。
その絶望感の先には、けだるい死だけが待ち受けているのが分かる。
だが、疎ましだけの現実よりは、けだるい死に甘美な誘惑はあり、手招きをしている。
たゆたう心の哀しみをぼかすように、揺らぐ眼から涙が滲み出るのを、ワンレンの女子大生は手の甲で拭い、息をついた。
寂しいだけの部屋の中で、一人ワンレンの女子大生は考える。
思い付いた言葉を、愛しい人に言えるかどうか試してみようと…。