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恋愛革命159
ワンレンの女子大生は、頬杖をついたまま、一つため息をついた。
ワンレンの女子大生は考える。
優柔不断は良くないと。
しかし決めかねるのも確かだ。
集団虐めに会い自分が深く傷付いた過去を思い起こすと、差別偏見の構造意識と闘う為にセミナーに出席する事はやぶさかではない。
むしろ愛しい人と共闘出来るのだから、それは慶びと言えるだろう。
しかし。
一人の女として、幸せを望むのならば、この道程は畢竟断念しなければならない道程なのだ。
悲しいだけの恋愛しか出来ない自分。
幸せのただ中に在っても、そこはかとなく悲しみが付き纏う。
心に住み着いた愁いから脱却して行かないと、真の意味での幸せは訪れない。
それならば、愛しい人と別離出来るかと、自問自答するが。
答えは出ない。
恋心に蹴りをつければ、相矛盾して心の傷は深まる。
そして哀しみも深まる。
一人ぼっちの部屋。
ワンレンの女子大生は頬杖をつき、涙ぐんだまま一つため息をついた。