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恋愛革命156
解釈の仕方に自由度が盛り込まれた、画期的な改訂内容だと思いますと、ホスト亭主は言った。
ホスト亭主が講師に質問する。
「つまり有識者に図り、史実改訂は公式になったという事ですね?」
講師が答える。
「そうなりますね」
サラリーマンが挙手して質問する。
「具体的な内容は?」
講師が答える。
「おいらんの純愛概念尊重イコール現代人がおいらんを侮辱したという形にはなりませんでしたね」
サラリーマンが促す。
「改訂内容を詳細に言ってくれよ?」
講師が答える。
「一字一句の詳細はここでは言えませんが、概要は江戸期の遊郭で働いていたおいらんや太夫は、自分の顧客に向かって情感溢れる純愛を発信したと、なるでしょう」
サラリーマンが言う。
「それじゃ、差別用語の批判にはならないじゃないか?」
サラリーマンの質問に対して、ホスト亭主が答える。
「いや、画期的な記載だと思います」
サラリーマンがホスト亭主に尋ねる。
「どうして?」
ホスト亭主が端的に答える。
「解釈の仕方に自由度が盛り込まれた、画期的な改訂内容だと思います」