恋愛革命151
俺は何やっても駄目な男だから、そんな自分も憐れだけれども、俺を虐める奴はもっと憐れだと思うと、サラリーマンは言った。
サラリーマンが言う。
「俺はしがないサラリーマンで、安月給で毎日こき使われているのだけれども、うちの会社にもパワハラ、集団虐めはあるけど、俺は仕事で疲れ切っているから、その虐めにも対抗する力は無いわけよ。だから飲みに行ってストレス解消しているわけで、人を虐めるエネルギーも無いから、ある意味そのエネルギー、羨ましい位だな、本当の話」
反対派の中傷がひと時止んだのでサラリーマンが続ける。
「だから俺は虐めに会うと、酒に逃げちゃう下らない人間なわけだ。でも俺は言いたい。こんな下らない俺を虐める奴は、俺と同じように下らない奴で、それが俺は憐れなわけだ。俺は何やっても駄目な男だから、そんな自分も憐れだけれども、俺を虐める奴はもっと憐れだと思う。そう考えると、俺は怒りが湧かないのさ。まあ怒りのエネルギーが仕事で消耗して無いと言った方がいいか」
聞き耳を立てるように書き込みが無いので、サラリーマンは続ける。
「人生と言うのは生きるのが大変で、俺みたいに地位無し、金無し、名誉無しの平凡なサラリーマンは、生きるのがもっと大変なわけだ。しかしだ。こんなぼんくらな俺でも一生懸命生きているわけなんだよ。だから言いたい。人は皆自分を凡庸だと卑下して、そんな劣等感を抱えながら懸命に生きていると思う。そして一人ぼっちは寂しいからネットに友達を求めて行く人も多いと思う。そして俺はネットにはそんなに行かないけれど、寂しさを紛らわす為に酒場に行くわけだ。そんな俺は甘えかもしれないけれど、虐められている分、酒場には優しさを求めているわけだ。こんな俺の気持ち変だろうか。どう思う?」
返答が無いのでサラリーマンが続ける。
「俺は仕事と生活に疲れ切っているから、癒しを求めて酒場に行くし、ネットにも無理かもしれないけれど、癒しを求めて行くわけだ。だから俺がネットに行った時はどうか皆俺を虐めないで欲しい。お願いします」