恋愛革命149
賭けに勝った者は利口なのですかと、お下げの女子大生は言った。
ワンレンの女子大生が言う。
「いくら例え話でも、人の命を暇つぶしで賭け対象にするなんて、酷過ぎますよね!」
「だからそんなの例え話だと言うの。馬鹿女!」
別の反対派が言う。
「いや、それ例え話じゃねえよ。俺その賭けに加担した事あって負けたし。ネットの世界じゃ、そんな賭け日常茶飯事なわけよ。つーか、世の中自体が人の命よりも金を取るのだから、人命なんか単なる賭け対象なんじゃねえの。それって面白いしな。そう思わねえか皆?」
「思う、思う。所詮人が死んでも赤の他人だものな。俺には関係ねえし」
「そうだ。そうだ。言論の自由万歳。死ね、死ね、死ね、馬鹿女、死ね!」
お下げの女子大生が書き込む。
「でも加害者はいつ被害者になるか分からないじゃありませんか。やられる者の身になれば、そんな事出来ませんよね?」
「大丈夫だよ、俺はやられても、そんな書き込み見ねえもの」
「俺も、俺も、そんなの見ねえよ!」
「見る奴が馬鹿なんだよ。アホさ」
お下げの女子大生が言う。
「賭けに勝った者は利口なのですか?」
反対派の一人がうそぶく。
「そいつは利口だよ。運がいいものな」
「そうだ。そうだ。死んだ奴が馬鹿なんだよ。死ね、死ね、死ね!」