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恋愛革命140

皆恐がらなくてもいいのではないのと、サラリーマンは書き込んだ。

サラリーマンが加わる。





「皆恐がらなくてもいいんじゃないの。俺達賛成派は差別偏見の構造意識を抜いた優しい社会を造りたいと言っているわけだし。礼節第一、質実剛健、お地蔵さんの優しさを分かち合う社会なんか、ちっとも恐くはないさ。そう思わないか?」




反対派はサラリーマンの言葉を信じようとはしない。




「礼節第一、質実剛健と来れば、右傾化の臭いがプンプンとして来ますね。そのままのきな臭い感じで、言論弾圧、全体主義、徴兵制、戦地赴任と行くのですか。戦前へ逆戻りするのですか?」




サラリーマンが答える。





「そんな事は無いさ。俺もしがないサラリーマンだし、日和見主義者で臆病だけれども、戦場に行って人を殺すよりはお地蔵さんになって人に優しく接する方を選ぶわけよ。こんな俺でも、まあお地蔵さんにはなれるかなっと、そう思っているわけだから、皆も恐がらずにお地蔵さんになって優しくなろうぜ」




反対派がサラリーマンを皮肉る。





「エリートの飼い犬になる事が、去勢された優しさですか?」





サラリーマンが答える。





「そんな事は無いよ。ノスタルジックに古くからある日本の故郷を連想すれば良いのさ。そこには、貧しいけれど、のどかで牧歌的な村落が広がり、父ちゃん母ちゃんは畑で野良仕事をして、子供達がお地蔵さんの前で遊び、その子供達をお地蔵さんが優しく見詰めていて、山には綺麗な夕陽が沈んで行く、そんな世界を連想すれば良いのさ」




反対派がからかうように言う。





「そんな非現実的なユートピア実現するわけがない。あなたはエリートの飼い犬地蔵にでもなっていればいいのではありませんか?」





サラリーマンが答える。





「飼い犬地蔵でも何でもいいや、俺としては人を虐めて殺すよりは、まだ飼い犬地蔵の方が増しかな」





反対派が嘲る。





「笑いしかありませんね」

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