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恋愛革命134

おいらんの純愛概念を尊重し、差別偏見の構造意識を塗り替えるために、皆優しいお地蔵さんになろうと書けば良いのだからと、サラリーマンは言った。

サラリーマンが言う。





「要するに小さな親切運動じゃないけど、殺伐とした世の中の流れを、それに塗り替えていくのだな。しかし皆、損得勘定でしか動いていないじゃないか。例えば親切を施されたら、何か見返りを渡さなければならないから、だったら親切は最初からいらない、そんなさもしい根性も現実問題あるわけだ。そういうのはどうするのだ?」





講師が答える。





「史実改訂後、差別偏見の構造意識は微に入り細に入り、徹底的に再検討され、角度の違う思いやりと優しさが学校で教育されるわけですから、そんなさもしい根性も変換がなされて行くと思います」





サラリーマンが否定する。





「そうかな。人間の根性なんて皆さもしいし、損得勘定なんか最も深い情念じゃないか。それが変わるとは俺は思えないけれど?」





ホスト亭主が言う。





「変わるまで再教育するしかないでしょう。心の美の大々的な教育は言わば初めての試みであり、それは画期的な事だと思うのです」




サラリーマンが首を捻る。





「画期的な事かな?」




ワンレンの女子大生が加わる。





「私も画期的な事だと思います」





すかさず講師がフォローする。





「その画期的な事を段階を踏まえて成功に導く布石として、史実改訂は最も重要な課題となるのですよ」





サラリーマンが言う。





「しかし、それは史実に於ける言わば間違いを正すのだから、何も問題は無いではないか?」





講師が答える。





「そこのやり取りのところで、反対派の不安感を取り除くために、今ディスカッションをしているのですよね?」





サラリーマンが答える。





「でもネットへの書き込みはたやすいじゃないか。おいらんの純愛概念を尊重し、差別偏見の構造意識を塗り替えるために、皆優しいお地蔵さんになろうと書けば良いのだから。違うか?」

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