恋愛革命106
教育産業に携わる利権団体の利権を脅かすことなく、おいらんの純愛概念尊重改訂を勝ち取って行きましょうと、ホスト亭主は言った。
セミナー終了後、お下げの女子大生がミーティングをやらないかと、二人に持ち掛けて来て、ホスト亭主とワンレンの女子大生はそれに合意した。
喫茶店に入り、ホスト亭主が切り出す。
「あのサラリーマンの言葉は信用出来ますね。おいらんの純愛概念尊重を改訂しても、保守層つまりエリート連中は痛みませんから。それとは真逆に偏差値教育改革になると、要するに巨大な教育産業を担うエリート達。及びそれに群がる利権団体がいますから、その抵抗は熾烈になり、今の反対派の強硬な反対意見になっていると思えますね」
お下げの女子大生が尋ねる。
「ここはどう対処したら良いのでしょうか?」
ホスト亭主がコーヒーを啜り飲んでから答えた。
「逆説になるのですが、つまり売りという語句を記載しても何も問題は無いわけですよね。つまり偏差値の方の改革が臭う形を消去して行けば、反対派の強硬姿勢は崩れて行くと思うのですよ」
ワンレンの女子大生が熱い視線をホスト亭主に向けながら言った。
「つまり官僚エリート達や教育関係の公務員、及び教育産業に携わる利権団体の、保守層というかエリート達。その利害関係に触れなければ良いという事ですね?」
ホスト亭主が頷き答えた。
「そうです。過去、ゆとり教育と言って偏差値偏重教育が見直された時期も有ったのですが、それが理由で利権規模が縮小停滞し、金が回らなくなった事を理由に、知識水準の低下を叩き台にして、偏差値偏重英才教育は元の姿に戻った経緯があるわけですよね。それを鑑みて、その利権を脅かさないように、おいらんの純愛概念尊重を、売りという言葉を記載しつつ、載せて行く戦術を取りましょう」
お下げの女子大生が尋ねる。
「どのような戦術、方法論を取るのですか?」
ホスト亭主が答える。
「その旨を積極的にネットに書き込み、後はメディアを動かして行きましょう」
お下げの女子大生が頷き、ワンレンの女子大生も、熱い視線をホスト亭主に向けたまま頷いた。