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恋愛革命102

年寄りのボケに付き合って、若人が死ぬのはおかしくありませんかねと、ホスト亭主は言った。

ホスト亭主が言った。





「物の憐れも何もないですよね?」




サラリーマンが尋ねる。





「何故だ?」





「物の憐れで無関係な人間も死んで行くのですから」





サラリーマンが白を切る表情を作り言った。





「でもある意味それは仕方ない事じゃないか。言わば偏差値教育は制度。それは法律と同じで万全を期して、民の為、公に貢献する為になされたものなのだから、その結果として疎漏が出て、予期せぬ出来事が起きても、それは言わば過失。許されて然るべきものだと俺は思うぞ」




ワンレンの女子大生が言う。





「被害者が自殺して、加害者がはい過失ですから許して下さいでは済みませんよね?」





サラリーマンが反論する。




「でもそれはあくまでも集団虐めをした加害者の責任じゃないか。第一集団虐めを英才教育が作っているというのは仮定論だしな。違うか?」





講師が言う。





「あなたの理論誘導と同じく、ここではその仮定論を現実問題あるものとして話が進んでいるわけですよね?」





サラリーマンが苦笑いしてから言った。





「まあそれはそうだが、しかしその仮定論でも故意ではなく善意なのだから、やはりそれは仕方ない事じゃないか。違うか?」




お下げの女子大生が言った。





「故意ではなく善意のつもりで人を傷付け死に追いやるのは、差別偏見の構造意識と同じ論理ですよね。今の段階はその錯覚とも言える、無意識の善意を修正して、猛反省し教科書改訂に進んでいるのですから。違いますか?」





サラリーマンが胡麻かす。





「だが、制度は時が経ち老朽化すれば、疎漏が出るのは仕方ないじゃないか。年寄りがボケるのと同じ論理さ」





ホスト亭主が言った。





「年寄りのボケに付き合って若人が死ぬのはおかしくありませんか?」

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