恋愛革命101
物の憐れを感じますねと、講師は言った。
講師が言う。
「しかし、世の中が持ちつ持たれつの、全て出来レースと言う構造になると、偏差値英才教育にも残酷性を折り込み済みで、それが予想外に破綻して自分達に集団虐めという形で襲い掛かり、慌てふためいている、エリートの戯画的構図が頭に浮かびますが、どうでしょう?」
サラリーマンが冷笑してから言った。
「そして、その集団虐め問題で丸儲けする、あんたみたいな役人崩れが出るという構図か?」
講師が微笑み言った。
「そんなところが、持ちつ持たれつの構図ですよね?」
サラリーマンが大口を開けてけたたましく笑い言った。
「まあ、そんな洒落もありの軽薄な世の中には変わり無いが。それはそれで洒落として。例えば偏差値英才教育の真の狙いが、残酷性増大に有ったという仮定論をぶち上げたとして、それの破綻を予測出来なかったミスは、やはり戯画的になってしまうな。よし真面目に行こう。そうじゃなくて、これは制度の破綻でありその制度の破綻を埋め合わせるべく、立法、条例制定を国家発揚の下に断行しているわけだ」
講師が掛け合いを愉しむように言う。
「しかし、集団虐めは地下に潜り、より陰湿化してネットの匿名中傷に早変わりですか。掴み所なく取り締まりようもなく、正に戯画ですね。洒落じゃありませんか?」
サラリーマンが頷き言った。
「物の憐れを彷彿とさせるな?」
講師が苦笑いしてから言った。
「全てうたかたの夢幻のごとしですか?」
サラリーマンが腕を組みしきりに頷いた。
「まあ、そんなものさ。世の中なんか」