おかゆ
風邪をひいた。でも、家には誰も居ない。
さっきから、私のお腹がうるさい。
食べ物を、欲している。
でも、誰もそんなこと分かってくれない。
「おかーさーん。」
返事があるはずもなく、部屋に沈黙が戻る。
母も、父も出張で、姉は部活。
だんだんと、体力が奪われてゆくなか、私の脳裏によぎったもの・・・
おかゆ
その瞬間から、とてつもなくおかゆが食べたくて、食べたくて仕方なくなった。
でも、家には誰もいない。
私はそっと、こたつから抜け出し、台所へ向かった・・・
台所へ行ったのはいいが
台所にはもう、
母の字で書かれた手紙と、
さすがに梅干しは無かったが、
おかゆが在った
この話を読んで、心も体もほっこりしていただければ嬉しいです。