第一章 後編
第一章 後編
確かに、こんな朝早くに誰も起きてないなんて当たり前だ、僕は冷蔵庫から牛乳を取り出してそのまま口につけて飲んだ。その時ポケットの中に入っていた携帯のなかにメールが受信されてきた。メールはクラスメイトで同じ放送部の石原賢からだった。
【5:18 from:石原 to:北川 re:無題 今何やってる?こっち暇すぎて死ぬ~あっ、あと今日転校生が来るらしいぜ朝のホームルームで紹介されんだってよ、放送室に7:30集合な!】
朝っぱから迷惑なやつだ。僕が制服を身にまとい学校の予習を済ませた頃にはテレビの時計は7:00になっていた。一階から母が登ってきて朝飯の用意をした。僕は食事を済ませると学校の放送室に向かった。放送室には石原の他に二人の部員がいた。両方共クラスメイトで同じく放送部の相川裕人とゆういつの女子部員の九城七実がいた。
「おおっ来たな、お前が来るの待ってたんだぞ!」
石原はいつもこんな口調で話しかけくるから毎日耳が痛くなる。
「なんだよこんな朝早くから・・・」
「『なんだよ』はないだろ放送部の部員は俺を含めて四人しかいないんだぜこのままだと来年で廃部になっちまうだろ、そこで今日来る転校生を放送部に入部させるんだよ」
「それでそのことを話しあうためにここに集合させったってことか、」
「そう言うことで集まってもらったんだが、なんか意見ないのか?」
「あ、あの・・・」
「何だ九城、意見あるのか?」
「う、うん・・・その転校生に話しかける人って誰にするの・・・」
九城は石原と性格が逆でおとなしいやつだ。
「そうだな・・・よしじゃあ俺が行こう!」
「待てよ、石原お前じゃ勢いが強すぎてあいてにされねぇって」
相川は超ドSな性格でいつも毒を吐いている。
「じゃあ誰が行くんだよ・・・」
「俺が行こうか?」
「だったら俺のほうがぜってぇいいってなぁ相川~」
「お前よりはマシだよ、俺は北川でもいいと思うよ」
「わ、私も北川君がいいと思う・・・」
「・・・わ、わかったよじゃあ北川に決定な!」
僕らが話し終えたら放送室の時計の針は8:24を指していた。僕らは急いで2-2の教室へ向かった。
第一章 後編 【終】