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短編小説集

草食系男子

作者: 淡夏

今日は待ちに待った彼との初デートである。


彼と出会ったのは合コンでのことだった。

普段は合コンに行かないタイプの私なのだが、大学の友達に「草食系男子との合コンだから大丈夫!」

としつこく言われたので渋々承知したのだ。

正直乗り気ではなかった。


しかし実際に行ってみると本当に草食系?と疑いたくなるほど積極的な人達ばかりで驚いた。

お店はオシャレだし、よく話し掛けてくれるし、面白いし、しかも結構かっこいい。場の雰囲気は盛り上がっていった。

まったくもって草食系とは正反対の人達であったのだ。


そんな中私に話し掛けてくれたのが彼だったのだ。

彼とは趣味が合ったのか話が合いすぐに仲が良くなった。メアドを交換し、合コンが終わっても連絡を取り合い、そして晴れて交際をはじめたのである。

しかし彼のどこが草食系なのだろうか?むしろ肉食系である。



ショーウインドーに映る自分の姿を確認した後、私は腕時計に目を落とす。

約束の時間から5分過ぎようとしている。時間にルーズなのかなと思っていると後ろから彼の声がした

「遅くなってゴメン!ちょっと道草食ってたら遅くなっちゃった」

彼がようやく着いたようだ。

私も今来たとこ、と言おうかどうか迷いながら振り返る。


するとそこには彼の爽やかな顔があった。


……しかしその口のまわりは緑色に汚れていた。


「……草食系か」

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― 新着の感想 ―
[一言]  とても衝撃的なラストでしたっ。  なるほど文字通り草食系男子ですねっ。思わず笑いが零れましたっ!  この後主人公はどうするのでしょうかね?何事もなかったように普通に付き合って・・・・・・行…
[一言] 最後にやられましたw タイトルと冒頭からの印象(ベジタリアン?)をいい意味で超えたので思わず笑ってしまいました。 おもしろかったです。
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