第二章:フルカラーの停滞(23)
ガチャリ、という決定的な音が室内に響き渡った。
開け放たれたドアから、暴力的なまでの真昼の光が流れ込んでくる。
逆光の中に立つ数人の影。病院の関係者、そして困惑した顔の大家。
「……ひっ」
結衣が短く悲鳴を上げ、和真の背後に隠れた。
光の下に晒された部屋は、およそ人間が生活しているとは思えない惨状だった。
悪臭、ゴミの山、そして何より、壁や床に撒き散らされた異様な絵の数々。
「なんてこと……。鈴木さん、あなた、その頭……!」
師長が絶句し、口元を抑えた。
かつての誇り高き看護師、鈴木結衣が、
無惨に髪を刈り取られ、ゴミの中で男にしがみついている。
その光景は、正常な人々にとって、ただの「異常」でしかなかった。
「君! 彼女に何をした! 離れなさい!」
同行していた男性職員が、和真を無理やり結衣から引き剥がそうとする。
「やめろ! 触るな! 僕たちは、僕たちはただ……!」
和真は叫んだが、その声は空虚に響くだけだった。
彼の手からこぼれ落ちたスケッチブックを、師長が冷ややかな目で拾い上げる。
この作品はAI40%、筆者60%で書きました。
原案100%筆者。
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