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第二章:フルカラーの停滞(17)


「……ゆい、……それ、どうしたんだよ」


 和真の声が、自分でも驚くほど細く震えた。


 結衣はゆっくりと顔を上げた。その頬には、剃刀で誤って切ったのか、


 赤い筋が数本走り、薄く血が滲んでいる。


「……いらなくなったの。和真くん」


 結衣の声には、何の感情も籠もっていなかった。


「これを結んでいるとね、息ができなかったの。


 良い子でいなきゃ、救わなきゃって。でもね、悠真くん、死んじゃった。


 私の髪を触って、和真くんに会いたいって言ったのに、死んじゃった」


 結衣は力なく笑い、足元に落ちている自分の髪の束を、


 まるで汚物でも払うかのように、素足で蹴り飛ばした。


「和真くん。私ね、もう何も救えない。自分の髪さえ、守れなかった」


 和真は、言葉を失って立ち尽くした。


 彼がこれまで必死に働いてきたのは、彼女をこの「柵」から連れ出すためだった。


 けれど、彼が戦っている間に、彼女は自らの手で全てを焼き払ってしまった。


 無惨に刈り取られた彼女の姿は、和真が依存していた「聖母」の死を意味した。


 和真は、自分の足元が崩れ落ちていく感覚に襲われた。


 仕事の過酷さ、積み重なった嘘、そして目の前の残酷な現実。


 二人の間に流れていた「フルカラー」の虚構が、


 剥き出しの、真っ黒な絶望へと、完全に塗り潰された瞬間だった。


この作品はAI40%、筆者60%で書きました。

原案100%筆者。

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