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【35】忠告

 あたしとクリーダは「突然変異の魔物の討伐」という依頼を受けた。

 詳しい事はリドナに居る軍に聞けってさー。



『じゃぁ、次はクリーダの新しい服の素材を買いに行こっかーッ!』

「わたしはこれでも十分満足なのですが」

『いいのいいの、あたしがクリーダに作りたいんだ』


 よかった、クリーダは凄く嬉しそうな顔してくれたよ。どんな感じのにしようかな?

 いかにもクリーダらしくて、クリーダしか着こなせない様なのにしたいなぁ。

 今度はもう少し辛さを出してもいいかな、でも今回のはビジュアルは程ほどにして動きやすさを優先しないとね。


「お前らあれに参加するのか?」

『うん?』

「久しぶりだなお嬢ちゃん、それと綺麗なお姉さん」


 その声は魔戦士組合の入り口の柱に、無駄にカッコ付けて寄りかかってる男から発せられた。

 高っかそうな剣を、鞘から出してはまた収める動作を繰り返すこの男、どっかで見たことある様なない様な。


『えーっと……誰?』

「……でしたっけ」

「ぐはぅッ!」


 その男は大げさにズッコケて、地面にお尻を打ち付けてた。なんだ!? コイツのクラスはズッコケ芸人か?


「クッ、まぁいいや

 お前らそこそこは出来るみたいだけどな、正直あれに参加して帰って来れるとはオレは思えねぇ

 前回戻って来れたオレ様が言うんだから間違いない」

『前回失敗した理由が今分かったよ

 あんたが戻って来れたんなら、あたし達なら確実に成功させて戻って来れるでしょ?』

「話を聞けバカッ!」

『いだッ! 角!!』


 何故かいきなり怒鳴って、その男が持っていた本の角で頭を叩かれた。

 しかも言い方は余裕のかけらすらなかった、そんなに必死になってあたし達に何を伝えたいんだ!?


「戻って来れたのは参加を辞めた奴だけなんだよ

 ここじゃ知らない者がいない位の、凄腕の連中が次々と消息を絶つのを見て、オレ等は作戦に参加するのを辞めたのさ」

『凄腕?』

「あぁ、一年前ここにはトップランクの奴が居てな……

 オレたちはそいつの戦いを見てやろうって、お祭り気分で付いてった訳なんだが

 奴は作戦に参加し、そして戻って来なかった」

『ふむ、トップランクっていくつよ8位?』

「ランク10のバーサーカーだ」

『へー、ここにランク10なんてのが居たんだ』


 そう言ったけど、実際ここにどんなのが居るとか、ランク10がどんだけ凄いのかよく分かんないんだけどさ。

 シンナバーがランク6で、スフェーンがランク8だから2人よりも凄いって事なんだろうけど。


「まぁ、お前らにはランク10がどれだけ凄いかなんて分からないだろうな

 難易度Sって仕事があるだろ?」

『あるね、一番難易度が高い仕事でしょ?』

「あぁ、一般向けのはSが最高だがな、実はその上があるんだ」

『へ? そうなの?』

「チッ、しょうがねぇ、かわいい後輩達に先輩のオレ様が教えてやるわ」

『とたんに偉そうな態度になったよ』


 剣の出し入れをやめ、その男は腕を組んでまたカッコ付けてた。その佇まいからして弱そうにしか見えないけどね。


「難易度Sのその上にはな、特例ってのがあるんだよ

 もちろん一般には想像も付かねぇスペシャルな難易度だ

 それはランク9以上じゃないと参加出来ないんだが、ランク10のバーサーカーはその仕事をただの一度も失敗した事がなかったんだよ」

『なにそれ!? なのになんで難易度Aで失敗してんの!?』

「この仕事は絶対おかしい、一応忠告だけはしておく

 ……特にお前は泣き虫なんだから気をつけろよ」


 ズッコケ芸人は目線をそっぽに向けてそう言ったんだ。


『ははーん、もしかしてあたしに惚れたな?』


 あたしは両手を小さく横に広げ、やれやれと言うポーズをして見せた。


「プライドが邪魔をして素直に言えないんですね」

「バッ! バカッ! 変なこと言ってんじゃねーよッ!」

『いだッ! また角ッッ!!』


 いきなり声が裏返ったと思ったら、またもや持っていた本の角で叩かれたよ。

 と言うか、なんでこういう時っていつもあたしだけがぶたれるんだ!?

 ズッコケ芸人めッ! 一回位は反撃してやろうと思ったけど、もう豆粒程の大きさになってるよ。足だけは恐ろしく速い奴だ。


 アイツが逃げる瞬間「戻って来いよ」って聞こえたな、もちろん戻って来るに決まってるさ。


 でもあたし達はこの時、まだこの作戦の本当の意味を知らなかったんだ。


何とかランクSの上をでっち上げられました。

他にもつじつまの合わない点がいっぱいありますが、何とかこじ付けないといけません><


誤字の指摘など頂けるとありがたいですm(_ _)m

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