ep.15 この関係がバレ…
「俺は、ドリアにしようかな」
「私は、カルボナーラにします」
俺たちはファミレスで各々に食べたいものを注文した。
「今日は、とっても楽しかったです」
「それは良かった」
更紗が楽しんでくれて良かった。俺もとても楽しかったから、今日は連れて行って正解だったな。
「明日なんだが、俺の友達が家に来るから明日は家に来れないが大丈夫か?」
「はい、大丈夫です」
更紗には申し訳ないが、明日のご飯などは自分で頑張って貰うしかないな。そう考えていると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「あれ、拓海じゃん。ここで何してん…聖女様!?」
あぁ、厄介なやつにバレてしまったようだ。
「あぁ、これはな魁斗…」
「これは、私がこの前少し助けてもらいましてそれのお礼をさせてもらっているんです」
「なるほどな…拓海誰にでも優しいもんな」
ナイス、更紗。助かったよ。俺たちは、アイコンタクトで連絡を取り合った。
「あのー、魁斗さん」
「はい、なんですか?」
「その、聖女様って言うのをできればやめて頂きたいんですけど」
更紗がすごーく申し訳なさそうに魁斗にお願いをした
「あぁ、いいですよ。じゃー、甘音さんってお呼びしますね」
「そうして貰えると、助かります。私、そんな聖女様なんて尊敬される人物ではありませんから」
「成績優秀、容姿端麗、誰にでも優しいからこそみんな甘音さんを慕っているんですから」
「そうだといいんですけど……」
そうして、俺たち三人は1時間弱ほどファミレスで雑談を交わし解散することとなった。
「じゃー、俺こっちだから。拓海、甘音さんまた学校で」
そう言って、魁斗は帰っていった。
「あぁぁ、助かったぁー」
「危なかったですね…」
「本当に焦ったぁ…甘音のおかげでバレずに済んだよ。本当にありがとう」
「いえいえ、そんな」
「このお礼は、また今度するよ」
そう言って、俺たちは帰路に着いた。
「じゃー、明日はすまないけどご飯は自分で頼む」
「はい、わかりました。明日は、自分で何とかしてみます」
そう言って、俺たちは各々部屋に戻った。その後、俺は風呂に入りすぐ寝てしまった。
「私は、全然あの状況で彼女ですって言っても良かったんですけどね」
更紗は、一人自室で葛藤していた
「でもでも、拓海くんの迷惑になるようなことはしたくないのであれでよかったのです」
そう考え、眠ることにした。