9話 フラッシュバック
裏設定として、この世界では地球より1日が長くなっております。
この世界の8歳は現実感覚で14歳ほどだと思っていただいて……
電撃が効かない魔物を俺に対し出してくるということ
は、電撃使いだと思われているということなのか
まぁ、そうなんだけども。
「もはやお主には勝ったも同然じゃな」
「魔法が制限される祝福であろう」
「わしの魔物には効かなかったのぉ」
「<天からの祝福者>は幼少に倒すにかぎるわ」
なんだその勘違い……
<祝福>だと思われているらしいが、
全然そんなことないしな。
電撃縛りを解除すればいいかな……?
縛ってたつもりもないけど
「俺は<天からの祝福者>じゃねぇよ?」
「その速度、威力はすでに人の領域ではない」
「つまらぬハッタリだ。甘く見るでないわ」
「いや、だから違うって」
「<奪炎> ほら、嘘じゃなかったろ?」
<奪炎>
相手の属性や自分との格差を利用する魔術。
魔獣2匹を対象にした。
幸いなことに属性が有利だったのと、
自分の実力がそこそこあったことで勝つことが出来た
技名通り、命を強奪したのだ。
「これは……人の域を超えている」
「我が主に迫るる者じゃ <炎業終滅破断>」
「死ぬぞ! 何も俺のために」
「そんな自爆魔法を使わなくってもいいだろうが」
<炎業終滅破断>
厄災級魔術。
術者も使用される魔術に耐えきれず焼き切れ、
制御者がいなくなった
<炎業終滅破断>は荒れ狂い、周辺を焼きながら
爆散する
まさに厄災と呼べる魔術なのだ
「最近になってとうとうそこまで言われたか」
「1000年は人間にとって長すぎたな、安心せい」
「お主を消した後にこの黒き太陽も消してやるわい」
「<海洋領域>」
「させるわけないだろうが! <極渦激流斬撃>」
さすがに厄災級魔術は使えないが、
災害級魔術に領域のバフを乗せれば対抗できるかも
ーシュゥゥゥゥゥ
蒸発してしまった。
まずいな、領域の力が足りなかった……
「近年の魔術師にしてはやるやつじゃったぞ」
「あの威力の魔術を祝福なく出せるとは恐れ入った」
「だがやはりわしには勝てぬ」
「やらなきゃいけないんだよ」<四季領域:寒>
「魔力量が上がりおった……これはまるで……」
「はるか昔、その領域と似たものを見たことがある」
「術者は最強で最高の魔術師じゃった……」
「そんな話に興味はない」
「そうだろうな。わしも結界を破壊しなくては」
「黒に見つかると厄介なことになるからのぉ」
ーーー習得ーーーー
<氷結白牢>
四季領域:寒や同系統領域内のみ
発動可能を許可される高威力魔術。
耐性のない者を無力化される効果がある
俺の能力……いつもいい時に新技を編み出してくれる
「<氷結白牢> その太陽、凍らさせてもらうぞ」
氷は形を作り、太陽を囲う
美しい鳥籠のようだ
「若造! その魔術をどこで覚えた! 誰が師だ!」
「うるさいな。さっき覚えた」
無力化を開始していると
老人は声を張り、怒鳴り叫ぶ
「さっきじゃとぉ? 嘘を言うでないわ……」
「あぁ、もうよい! 名は、名はなんという!」
「……レグオール・シルヴ」
「”シルヴ”。そうか、シルヴか! <無魔力領域>」
「もう戦う理由もない!」
「何いってんだ。お前にはなくとも俺にはある」
「……攻撃はやめない」
攻撃を止める理由ないし、なぜ攻撃をやめたのか
いや、”止める”ことができたのかが不思議である
厄災級魔術を軽々と扱えるのがおかしいのだ
「いいや、やめてもらう。もう結界は破壊せん」
「貴様……いやあなたがシルヴなら仲間にもなろう」
「急に何を言い出す!」
「魔術が使えなくたって、お前くらい殴り殺せる」
「いやいや、待て! 待ってくれ若造!」
「幼きうちにその力を宿すお主には敵対せん」
殺しはしないにしろ、瀕死にはさせたほうがいい
のではないかと思っている
なぜだか、この状況でも勝てる気がしないのだ
「わしの能力を話すし
「お主に <主従の鎖> も繋げてやる!」
「 <主従の鎖> ってなんだ?」
俺の配下になってくれるってことかな?
そうなれば戦力が増えるし、グラル救出もやりやすい
配下ってなんだ?
「勘違いするな。貴様の部下にはならぬ……」
「わしの主はたった一人」
「じゃあどういうことだよ?」
「操る魔物の一部主導権をやると言っておる」
なんだそれ、別にあっても無くても……
というか、あいつより俺のほうが強かったじゃん
「いらん。お前、俺に負けたじゃんか」
「調子に乗るなよ小僧」
「さっきのペットに勝っただけじゃろうて」
「勝ったのは事実だろ」
俺はフッと笑いながらそう言い放った
「貴様はまだガキじゃな。S+ランク には勝てまい」
「……貴様が白家なら、また会えるやもな 」
ゲールは俺にそう告げた後に消えた。
いや、<転移>なのだろう……
まずいことをしたかもしれないかなぁと薄々思い、
俺はほんの少し反省しながら朝日とともに
街へと戻っていった。
ーー街の冒険者ギルドーー
「うわ……あの子ほんとに帰ってきちゃった」
「うわって……なんですか」
「約束通り魔物たち殲滅して来ましたよ」
嘘はついてない。殲滅もしたしな……
そして俺は 結界が狙われていたこと、
今後は結界に攻撃がされないことなど……
さっきあったことを全て説明した。
いけ好かない爺さんの話以外は……なのだが
受付のお姉さんは終始信じられないという顔をして、
こちらを見ながらため息をついている。
「嘘はついちゃあだめなのよ?」
「あなたは知らないだろうけど、冒険者は」
「ランク詐称出来ないようになってるの!」
絶対に信じないという強い意志を感じる
俺は恐れすら抱いた
「私だけの権限で昇級できるのは Dランクまで」
「それ以上は<秩序を守る者>がやーるーの!」
「嘘なんかついちゃいないです!」
「全て真実! 嘘偽りなぁあし!」
必死の俺と一向に信じない受付嬢。
前世の会社受付の女よりもうるさいぞ……
「オイ! うるっせんだぁら!」
「うちの職員にモンクつけとんのが!?」
ギルドの奥から、ハゲでイカツイおっさんがでてきた
ちょっと噛んでたよな……?
次回:ハゲのおっさん
災厄の魔法出すの早すぎたかも……




