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17.いけないカジノ

 この街は変わった。いや、正式に言えば…俺が変えた。最大の功労者はミルだと言えば分かるだろうか?そう、ついに覚醒ネオンを実用まで持っていったのだ。

 最初は大変だった。練習の甲斐あって効果が強くなりすぎてしまい、付近一帯全てを依存者にしてしまったり、廃人状態まで持っていってしまうこともあった。実験のしすぎで中央西地区は壊滅状態だ。基本的には残っていた反社会勢力の皆様に向けてそういったサービスをした訳だから困ることは無かったがね。彼らも今となっては俺の手駒だ。「言うことを聞かなければ覚醒魔法はやらないぞ。」そう言うだけで従ってくれるんだから、何よりも扱いやすい手下共(ゴミども)だと言える。

 運用に成功した理由としては、覚醒成分を意図的に増減させること、そして魔法検査官が気付かないレベルの自然体で蔓延させることが可能になったためだ。

 覚醒ネオン設置により、他に比べて気分が良くなったり悪くなったりする場所を作り上げることが出来る。この効能を使いこなせば、繁華街を潰したり作ったりすることが出来るわけだ、俺の一存でな。おかげで簡単な街作りだったことは言うまでもないな。

 という訳でミル君には一応のカジノVIP権限という名の運営に携わる許可、そして高額賞与を与えた。普通に生きていたら、飢えることなどありえない額である。

 そして完全な俺付きの部下として今後一生の生活保護を保証した。

 それらの特典を受け取った彼は泣きながら弟妹を抱きしめていた。しかし彼がしたことは俺がする後々の謀反の手助けな訳だから、バレてしょっぴかれても仕方ない。恩には報いたので後は許せ。今はとりあえず覚醒魔法について引き続き研究して貰っている。


 続いてカジノについて話そう。名前はカジノ・オオバクチ。カジノには恐ろしいほど覚醒魔法が運用されている。入口の看板、付近の街灯、中の光源はほぼ全て。スロットの光だって勿論込められている。これらは効果を増加させているため、なんの対策も無しに入ると楽しくなって死ぬまで散財してしまう。よって効果を減らす道具を開発した。

 都市外からの客には低軽減のブレスレット、都市内からの客には高軽減のブレスレットだ。俺に反対する勢力は勿論効果なしブレスレット。これを店員に見せればドリンク一杯のみ無料、そして再入場も無料で可能。そう設定付けてすんなり渡せるようにした。断ったらいずれどうにでもなるのだから放置だ。正常な判断さえあれば出来たはずの、一発逆転の危険性も潰すこと可能性もあるデカすぎる代物だな。

 しかし結局低減してもハマるヤツはハマる…が、そんなことはこちらの知ったことでは無い。勝手に散財してくだちい。そのお金は都市の運営費になります。

 テーブルゲームは従来通りとして、俺が拘ったのはスロットだ。

 こいつらを紹介しないのはあまりにも勿体ないので紹介していきたい。そんなもの、興味無い。見なくてもいい!

 と思う方は次の――――――まで飛ばしてくれ。


 スロット一号、合点!組長

 通称組長。そのうちガックミと呼ばれることもあるかもしれない。

 こいつは当たり(ボーナス)でまとまった出玉を獲得し、その合間に再び当たり(ボーナス)を引くことが出来れば、1Gでもどんどんと連チャン出来ていく仕組みの台だ。

 本来のスロットであれば1〜6の設定というものを入れるのだが…ここは異世界。出したい時に出させて出させたくない時は絞る、というやり方が出来る。グランドオープンなんてものは勝てるイメージを民衆に植え付けなければならないので、とにかく朝から晩まで多少の被害を恐れずにコインを放出していかねばならない。

 そういう意味でもこの合点!組長は見せ台として有効に使えるだろう。導入台数は100台だ。


 スロット二号、 メシア〜救世主達の凱歌〜

 通称凱歌。組長とは反対に、明確な当たり(ボーナス)というものは非搭載だ。その代わりにメシア揃いというものが搭載されている。

 当たり中(ボーナス)では無い時、レア役(チャンス目等、普段あまり出ない出目)を引いて段々と台の調子を上げていき、その数が一定まで行くと当たりやすくなるシステムだ。

 メシア揃いはそれら全てを吹き飛ばし、一攫千金のチャンスを生み出す確定役というものだ。グランドオープン中はメシア揃いの確率を

 1/8192から5/8192まで上げていく。あの時はもっと出たんだよな、そう思わせることが狙いだ。

 夕方からしかカジノに赴けない者も居るだろう。荒すぎる台として置いておく。こちらの導入台数は125台。


 スロット三号、大狼煙

 狼煙という台を作っていたが…色々試行錯誤した結果、初代ではないがこちらを採用することにした。

 この台は打ち手側の技術介入が必要だ。スロットと言えば目押し、目押しと言えばスロット。スロットに慣れだしたらそういうもの達が増えていくだろう。そうなった時に目押しさえ出来れば勝てる。そう思わせる台があればスロットコーナーに客足が伸びやすい。それでも確率は収束しない事もある。負けが込んで困った時は凱歌に逃げることもあるだろう。

 いぶし銀のこいつを75台投入して沼らせる。


 スロット四号、マジックカーペットA(エース)

 こちらは恐ろしいまでの連チャン機だ。射幸心を煽りに煽り尽くす。この台は個人的に打ちたいくらい出来がいい。

 まず一度目の当たり(ボーナス)を当てた際、次のモードの抽選が行われる。ここで連チャンモードを取ってきた場合、常にコインを出し続ける快感に襲われるだろう。一回、二回、三回といつ終わるのか分からないような当たりの連続は、人をおかしくさせる。それと同時に、終わらないでくれ、そう願う心が人の心をギャンブル一色に染め上げていく。

 あぁ、悪魔的な台だ。こいつはエースの名付けの通りメイン機種とする。150台の導入だ。


 スロット五号、魔族王

 こちらはシデスへの忠誠を見せるためだけに作った台だ。

 四号のエースと同じような連チャン機ではあるが、一回一回のコインの出方を増やした代わりに連チャン確率を落としたものになる。

 コンスタントにコインを増やしていき、当たった時の喜びをマイルドにすることによって、楽しく遊べて尚且つギャンブル感が強い台となった。

 思ったよりも出来が良く、誰に打たせても恥ずかしくない台と言えるだろう。連チャンモードの名前はシデスチャンス(SC)と名付け、魔族、人間に親しみを感じてもらえれば嬉しい。導入は100台。


 合計550台の大盤振る舞い。レートは安い、高い様々あるが、最終的には民衆の財布事情に収束していくだろう。高レートは俺の力で動かせる位置に置いてあるしな。

まぁ、こちらで確率を操作することなど容易いわけだ。ギャンブラーであろうがなかろうが、勝って負けてを繰り返させてトータルで負けさせることができる。そういった駆け引きに関しては、俺の右に出るものがいないと言えるだろう。

 手塩にかけて作り抜いた子供たち(スロット)に大きく期待だ。



 ――――――


 脳を焼く曲と薄暗いスロットコーナー、そして中身に搭載された覚醒ネオンがギャンブルに狂わせる。

 勿論テーブルコーナーにも英才教育を施した俺の部下達がいる。彼らには覚醒完全無効のバッジを付けることで対策済みだ。ついでに何らかの精神魔法も検知してくれるため、魔法によるイカサマなど許さない。

 VIPコーナーに関しては、俺の関係者及びお得意様が入ることになる。シデスやソバツカさん、四皇共も入れるようにするつもりだが、カジノの効力を段々と広めていくことが出来たなら彼らも同じくギャンブル漬けにしてやる手筈だ。

 あぁ、実に完璧だ。我ながらよく作った

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