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12.悪用厳禁

「あ!昨日のお兄さん!今日も遊んでいくの?」


 アンダーグラウンドな酒場を求めて彷徨うところにロットちゃん見参。ギャンブルの周りに集まるのはやはり女と酒か。


「こんにちはロットちゃん。申し訳ないんだけど今日は遊んでいかないんだ。ここら辺でいい酒場探してるんだ。それも色んな人が来るところだと望ましいかな。俺はこの街に来たばかりなんだ。ロットちゃんは詳しそうだし頼むよ。」


 そう言って俺は銀貨1枚を渡した。これは昨日稼いだ分から抜き取っておいたものだ。金貨は渡したが銀貨と銅貨くらい盗っても問題ないだろう。

 そうするとロットはニコニコしながら話し始めた。


「ここいら辺は変わった人も多いですからね〜。近くにいい所ありますよ。」


 ロットは地図を開きながら俺に案内をする。


「これ見てください。この街は大まかに四つ住宅街があるんですけど…色々特色があります。

 ここから最寄りの街、丁度北西側にオーマイゴッデスって都市がありますよね?そこの街から物資を運搬して、北から順番に作られていったのだそうです。ですから南に行けば行くほど人間が多くなって行くんですよ。ここは丁度街の中央西側ですので半々といった所ですね。繁華街はいくつかありますが、今回のケースですと中心地がオススメです。この通りを東へ行き、()()()というお店に訪ねてみてください。この街の酒場だと一番二番を争う人気店です。まだ朝ですから流石に混んでることもないと思いますしオススメです!」


「ありがとうロットちゃん。行ってみるよ。」


「いってらっしゃーい!」


 この街に関してはソバツカさんもあまり詳しくないようで、聞いたことのない話も多かった。

 ロットちゃんのお陰で酒場は見つかった訳だからとりあえず向かってみよう。

 あーあ。本当に嫌な街だ。道行く者全てが下を向いている。明日への希望もない表情だ。カジノの連中は皆楽しそうだったのにな…。そうだ、あのカジノ…俺が乗っ取って魔族の公営にしてしまえばいいのでは無いだろうか。この街で賭博をやっていけるだけの力を持った連中だ。従えることさえ出来ればこの街の治安解決にとって楔となってくれる可能性も高い。

 よし、目標を決めた。仕事に励みつつカジノの乗っ取り。そしてこの月光の書を解明。そんな所で丁度着いたところだし、水の唄に入ってみることにしよう。周り建物より一回り大きく二階建て。ここも金を持ってるやつが作った店なのだろうな。この街は貧富の差激しい。


「いらっしゃいませ〜!」


 可愛らしい衣装を着た店員が話しかけてくる。しまった、これはメイド喫茶的なアレか。恥ずかしいから渋めに決め込もう。


「…一人だ。」


「それではそちらの席へどうぞ!」


 変な店に入っちまったよ。店の真ん中にステージのがあり、その周りには水路が巡らされている。多分ここで歌うやつがいるんだろうな。だから水の唄か。この手の店に情報屋なんかいるわけないよな。期待外れも良いとこだよ。


「その見た目…もしやバクチ様では?」


 酒くらい飲んで帰るかと思ったところに声をかけられる。髪色はピンクで小柄。女だ。


「何故そうだと思ったんだ?」


「私は四皇の関係者だと言えばお分かりでしょうか?」


「なるほど。もしかしてここはイズミさんの店か。」


「流石でございます。私はイズミ様の直属の部下のホトリです。元々この街で情報を管理しているのですが、不測の事態がありまして…街を出ていたところバクチ様が裁判に掛けられているとの情報が入り戻ってきた次第です。

 この度は大変申し訳ございませんでした。イズミ様に代わり謝罪致します。」


 ふむ、ムカつくので謝罪は受け取らない。しかし君には犠牲になってもらおう。ここでコソ練した無音覚醒魔法と器のデカいセリフだ。喰らえ!


「なるほど。そういうことでしたら気にしなくて良い。それは上司の責任だ。君が責められる事じゃない。」


 俺がそう言って微笑みかけると顔を真っ赤にしてモジモジとしている。イケメン+感情の高まり=即落ちというのは定石だな。イケメンにしてもらってよかった。

 それはさておき、ここはイズミの店だった訳か。金持ってるな。

 そして忘れるべからず、元はと言えばあの女の情報管理が甘いせいで裁判にかけられる羽目になったのだ。このホトリとかいう女をこちら側につけてイズミもいずれ籠絡してやろう。


「ホトリ。君には別の仕事をして欲しい。聞いてくれるか?」


「普段の業務に差し支えが無ければなんでも致します。」


「それでは俺の身の回りの世話、そしてこの近くにあるカジノの調査をして欲しい。」


「バクチ様のお世話…かしこまりました。お任せ下さい。」


 よし。直属部下を取ってやった。返せって言っても返してやらないんだからね。


「二つ目のカジノについてですが…正直私共も手を焼いております。あそこを調べようとして部下が何人も犠牲になってしまいました。

 何かしらの魔法が掛かっているようなのですが、この街では魔族の連携があまり取れていません。少人数では調査もかなり厳しいのです。」


「それならば俺が裁判所で魔法検査官を一人借りているが。要るならばすぐに手配するぞ。」


「それならば話が進むかもしれません。ご協力感謝致します。」


「よし。それでは今日の夜、俺の部屋に来て作戦を聞かせてくれ。」


「お部屋に!?か、かしこまりました。身の回りのお世話ですものね…それでは後ほど参ります。」


 チョロいチョロい。こっちに来てからというもの俺は色々持て余してしまっている。ホトリに処理させるとしよう。ピンクは淫乱は定番だな。

 いやしかし連携が取れていないだと?ウンネイからもこの手の話は聞いていないな。も何かしらのわだかまりがあるのかもしれないな…その辺は俺が調べなくてはならないだろう。

 覚醒魔法の練習成果は出ているようだしこれからもコンスタントに使いこなしていこうと思った。

 お読みいただきありがとうございました。よろしければ感想、評価、お願い致します。

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