恋慕
あなたがいないと、真空に放り込まれた様に息苦しくなります。
あなたがいないと、バーナーで炙られた様に胸が熱くなります。
あなたがいないと、暗闇に閉じ込められた様に前が見えなくなります。
それは、あなたが僕の肺で、皮膚で、眼球だからでしょう。
いつかあなたを乗せて、オープンカーでハイウェイを走る夢を見ます。
いつかあなたと一緒に、桜並木を後目に散歩をする夢を見ます。
いつかあなたから、最高級の行ってらっしゃいを聞くことを夢に見ます。
それは、あなたが僕の助手席で、隣人で、最愛の人だからでしょう。
だから、だからそろそろ、この気持ちをあなたに打ち明けたい。
自宅でベッドに突っ伏して泣くことが分かっていたとしても。
愛しの君へ――。