⑨蒼暦745年7月28日
マイント第12前線基地 司令室
基地内は月明かりの仄かな明かりに照らされているがこの部屋は司令室でもある為、燭台が幾つも備えられておりかなり明るい。
部屋の中央に置かれた長テーブルには、基地幹部が雁首そろえて座ってる。俺もなんか知らんが座ってる。
お誕生席に司令が居て、左手から副司令、主席参謀
次席参謀 憲兵参謀 右手から第1大隊長 第2大隊長 第3大隊長 騎兵中隊長のケスラー大尉、じゃあ無く昨日付きで昇進して少佐らしい。そんで末席のお誕生席に
俺、遊撃中隊長さんが座っている。どうやら今回の議題は先の攻撃で兵力の損耗が著しい伯爵領への侵攻らしい。
因みに伯爵軍の撤退について少しだけ説明すると、俺の遊撃中隊が抜けた後を東地区で殆ど損害を出さなかった第1大隊700が埋めた。重層塹壕には1から3の3個大隊で敵軍を発見と同時に全軍慌てて撤退する様に装い200メートル程度後退し敵騎兵が前の塹壕を超えた瞬間弓隊による火矢の一斉斉射、馬が動揺して後ろの塹壕に足を取られている惨状を好機として歩兵隊の再突撃を敢行。敵の最大攻撃力である騎馬隊を無力化した後、歩兵隊との肉弾戦に突入するかの瞬間そこにケスラーの兄さんが颯爽と敵の後方から吶喊。斜行により敵部隊を分断しまくり蹂躙。その間に歩兵3個大隊が前方から全体を均一に押し上げ、槍衾により敵に大損害を与えた。こうなると敵も総崩れとなり俺たちの潜む場所迄、這々の体で辿り着くもこちらの方が数は劣勢ながらゲリラ戦では無く堂々と真正面から俺を先頭にして攻撃。俺は本来の武器である、【豪蛇杖】を携え敵のど真ん中へ吶喊。愛杖は170センチ。先の50センチを両刃とし斬り裂き、先端に重さ20キロの鉄球を嵌め人を粉砕する殺戮機器であり、右を見ても左を見ても敵と言うこの条件は、思い切り振り回せる絶好機であった。俺の半径2メートルに不運にも紛れ込んだ敵兵は上半身と下半身が泣き別れたり、首が遠く胴体から跳ね飛んだり斬り結ばれる方は、痛みも無く楽に殺して貰えた。鉄球に押し潰された方は、やった本人が言うのも悪いが、非常に可愛そうな殺し方だな。
鉄球が腹に入れば、内臓の機能は一瞬で止まる。内臓が体内で原形を留めて無いからだ。脳が死ななければ人間の意識はそう簡単には飛ばない。彼等は地面にのたうち回り、口から鼻から耳から血反吐を吐き最後は下半身を痙攣させ、苦しげに呻きながら死んだ。
頭を潰した奴はラッキーだ。多分死んだ事も分からないまま死んだ筈だ。
然しこの司令、塹壕の使い方を短時間で理解したってのは凄いねぇ。それに軍事的にはケスラーの兄さんの騎馬の機動力を最大限に活かした機略戦をアドリブでやっちゃうんだから天才だね、、、、
「、、、大尉?聞いてるかな?」
「は?はい!何でしょうか?ちょっとここんとこ耳鳴りがしまして、偶に聴こえないんですよ。」
「あぁそう!大尉?俺と席次を変わってやっても良いぞ?」又、嬉しそうにケスラー少佐は俺を揶揄う様ににやけた顔を隠そうともせず、嫌味を放つ。嫌、彼はこれをもしかしたら優しさで言っているのか、、、無いな!俺をおちょくるのが面白くてしょうがないって顔だ。
◇
会議は2時間程で終わった。何と言っても基地司令は指揮権限では連隊長に毛が生えた程度(実際第7連隊長兼務であり階級も大佐だ)、基地運営部隊と基地護衛隊の指揮権を持っているだけで、師団司令部からの通達は当然遵守であり、遂行手順を説明するだけである。大まかな作戦計画は師団司令部の通達に指示されている。
兎に角、伯爵領都マイティアの占拠。伯爵の逮捕。各伯爵隷下の各貴族の捕縛乃至惨死を目指して進軍するのである。
◇
2日前に大尉に野戦昇格とは言えなった!拠ってもっと広い部屋を要求した。元憲兵であるマイヤー軍曹改めマイヤー曹長が話しを付けてくれ、以前の1.5倍の部屋を充てがわれた。この部屋には、司令室に有ったあの机と椅子の同じ物が置かれている。
俺はそこに座り遊撃中隊の第1小隊長レオン少尉の話しをその机の端にピタリと胸を付け、背すじを伸ばして聞いている、、、風だ。
「で、ありまして、武器の調達は結構順、、、中隊長?聞いてますか?」
「んっ?んーん、き、き、聞いてるよーー、あっおぉ
そ、そうか?、ならばばばー良いぞ、良いぞ!
良し、少尉?調達した矢はデカイのか?」
「えっ?でかい?嫌長さは装備品ですから変わらないですよ!」
「うん!そうか?おっぉう!お、俺がもう、うん、ここぞって時に使う矢は、太くてずぶずぶと敵の身体にめり込む程の長さだぞ!あっ!そうだ!だっ、出すぞ!」
「はぁ?今その矢を持ってらっしゃるのですか?」
「あっ?出すなんて俺は言って無いぞ!あっ?あっ?もう!もう良いぞ?、、、あぁそうだ少尉帰っていぞ!」「??わかりました、レオン少尉帰ります!」
「ご苦労!」
少尉が部屋を出て行くと俺は机から椅子毎離れる。
中からはマイヤー曹長が口許を左手で拭きながら出て来る。「大尉。人のいる時にこれは止めてください!
本当に心臓が止まりそうで、然も喉に刺さってくる程途中から、、、苦しくて苦しくて本当に今でも涙が止まらないし倒れそうです!」
「えー!お前さー俺が求める事は何でもするって言ってたじゃん!だから1番、、、未だウブなレオンを呼んだんだぞ?あれがワーレン少尉だったら、完全にバレてたぞ!お前、ウグウグ煩いんだよ!
まぁバレててもワーレンなら、ニヤニヤ笑って途中で出て行くだろうけどな?」マイヤー曹長はこの世の哀憫を一身に背負った様に、叫んだ!
「もうこれは止めてください!こ、これは小官の心臓が持ちません!」俺はそんな狂言を吐いているこの女の凶暴な両胸を揉みしだきながら「どの口が、嫌どの身体の部位がそんなクソ生意気な発言をさせているんだ!俺のを昼間から食べられて嬉しかっただろうが!
今から何時も教えている音葉を言うんだ!!!」
当然俺はこの女の観音様を両手で甚振りながら、言い続ける。この女、俺の言葉を聞くと、ヨロヨロと口許の涎を拭いながら妖艶と淫靡を綯交ぜた顔を首からもぎ取る様に俺の肩口に思い切り背伸びをして乗っけ耳元で囁きかけて来た。「ご主人様ーー、ピーーピーピーピーピーーー、ピーーー、ーピーーー、ピーピーピー!お願いします!ピーピーピー?ピーピーで良いですか?ダメダメダメダメダメダメダメ、イキイキピーピー、、、イ、イイキまーす!!
ハー、ハー、ハー、ありがとうございました。」
良く出来ました。
すいません!
少し、あらすじ更新しました!
よろしくお願いします!
お願い!
作者は非常にお子ちゃまです。ブクマ、ポイントを戴けますと小躍りして喜びます。
宜しくお願い致します。