表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冬馬君の春と夏  作者: だかずお
33/35

夏休みは続いてる

ミ〜ン ミン ミン チン チンッ(なんか鳴き方おかしくねぇか?)蝉が良く鳴く、夏の午後


現在、8月に入ったばかり、バリから帰って来た冬馬君達は夏休みを引き続き楽しんでいた。

バリから帰った後は、みんなはそれぞれの家に一旦帰って行った。


ああ、バリ旅行楽しかったなぁ。

蝉の鳴き声に耳を澄ましながら、冬馬君は海の様に広々とした青空を部屋から寝転び、見上げていた。

海外旅行と言う経験が、冬馬君の心を成長と言う海原で泳がせ、大きくさせた(はずである)


まだまだ夏休みは沢山ある、そんな気分になれるこの時期は、気分的にも上がる期間である。


そう言えば、今年は清香達と毎年恒例になっているキャンプ行って無いなあ。

今年もみんなで行きたいんだけどなぁ。


そんな事を思いながら、冬馬君は渋々と起き上がり、自分の勉強机に向かい歩き出す。

たまるにたまった、夏休みの宿題を、少しでも終わらせておく為に。


みんな、今頃家で一生懸命、宿題やっているだろうな。

最初は本と向き合い必死に格闘しているのであるが、宿題を初めて十分もすれば、普段は絶対にやらない机の上を片付け始めると言う、謎の行動に自分の集中力の無さを教えられるのである。

ケーオー!!!


「あ〜なんで宿題なんて出すんだよぉ、夏休みは休む為にあるんでしょ〜、だから夏休みなんでしょ〜」一人ブツブツ文句を言いながら、問いすら読まずに適当に答えを書き込み、宿題に少しでも、感じている、怒りをぶつける。


ミーン ミン ミン


外では蝉が元気に鳴いている、この夏の気分に浸らせてくれる蝉の合唱が冬馬君は大好きなのだ。


宿題をやめ、冬馬君は鏡に映る自分の顔を見た。

そして空想を始める。


「僕は正義のヒーロー、スーパートウバマンだ」自分の事を正義のヒーローに見立て、鏡の前でポーズを決める


「はいやぁ〜〜、はちょっ、はちょちょっ、はちゃっ」

両手を天にかざし

決め台詞

「ハイヤーー 冬馬ま〜〜〜〜んんっ」

手をクロスさせビームを打った。


「ハイヤァ〜〜 ビビビビビーーーっ」


ガチャ


ドアを開け、部屋に入って来た正子が、一瞬どんな反応をするか戸惑うほど、凄まじい形相で息子はポーズを決めていた。


「洗濯乾いたよ」今回ばかりは、何故か正子は、ポーズを見てみぬふり、不意打ちをくらい、まともな反応をミスったのだ。


その反応にますます恥ずかしくなる冬馬君。

くそっ、なんで、あんな瞬間を見られるんだよっ。

恥ずかしくなった冬馬君は「ファ〜〜っ」

まさかの、今のポーズはただ欠伸していただけ、と言う事で片付けようとしたが、さすがに無理があった、そう、手はクロスされているからだ。

そのまま上にかざしたら、凄い画期的な欠伸のポーズになってもうたそうな。

これぞ、冬馬欠伸ポーーーーーーズッ


ミーン ミン ミン ミン チーーーン


蝉は鳴く 親子の気まずさ 知りもせず


夜は父の隆が帰って来てから、皆で夕食を食べた。

夕飯はカレー

「夏のカレーがまた美味しいんだよ、冷房の効いた部屋で食べられる幸せ〜」隆は美味しそうに食べている。


そんな流れでこんな話題になる

「今年もみんなでキャンプに行きたいね」隆が言った。


「清香ちゃん達も行くんじゃない?」正子のその言葉に飛び跳ねて喜ぶ冬馬君


「それなら速いほうがいい、みんなに、聞いてご覧よ」隆のその発言に冬馬君は立ち上がり「みんなに電話する」すぐ様、受話器に猛ダッシュ。


こんな流れで、今年もまたみんなでキャンプに行ける事になったのだ、今年は、この恒例行事がどんな展開になるのか?

どんな思い出が待っているのか?

ワクワクする心と共に、冬馬君の夏休みは、まだまだ続く。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ