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冬馬君の春と夏  作者: だかずお
15/35

隆の休日

静かだなぁ、のどかだなぁ。

男は布団の中で目を覚ます、彼の名は隆。

冬馬君の父である、彼は今日休みだった。

「いやぁ〜昼間のこの時間までくつろいで、ごろごろ出来るなんて最高」日々働く男のささやかな楽しみ。

「よ〜し今日は自分の為に一日を使うぞ」

「長く寝てたら勿体無い、昼寝は十五分だけ(まだ寝るんかい)やりたい事リストをまずは考えよう」

冬馬君と正子は大喜の家に遊びに行って夕飯も一緒に食べるのだそうだ、今日は夜まで家に一人。隆はニンマリと微笑む「スーパーフリーマン」

やりたい事リストを頭で思い浮かべる、録りためた映画を見る、前から食べに行ってみたかったお店に食べに行く、読みかけの本を読む、色々やりたい事が浮かぶ。

よし今日は色々自分の好きな事をするぞ〜。

隆は布団から飛び起きた、現在時刻は12時を過ぎたばかり。

本当は9時くらいから起きて時間を有意義に使いたかったけど、起きられなかった。

でもまだこの時間帯なら全然良い方だ、休日夕方に目を覚ますと、ああもう今日は殆ど寝て終わったなぁなんて思いで休みが終わってしまう。

そう、まだまだ今日は始まったばかり。

良いスタートだ。

「仕事の為だけに人は生きてるんじゃないのだ〜好きな事をしないで終わる人生なんて勿体無いぜ〜」男は気合いを入れる。

「まずは録画していた映画を観るぞ〜」

男は誰も居ない静かな自分の空間に嬉しくなりニンマリ笑う。

ビデオのスイッチを入れ、いざ鑑賞!!

最初は集中していて観ているのだが、悲しいかな、日々の睡眠不足、仕事疲れのせいなのか、30分後にはウトウトしている。

「はっ」やばい、寝てしまうところだった。

「今日は有意義に過ごすんじゃ〜、寝て過ごすのも良いが、先週も先々週もそうじゃったんだ〜〜」男は叫ぶ。

隆は立ち上がってから、何故か腹筋を始めた。三回後には「疲れた〜」と嘆くのだが、とりあえず目が覚めたから良いのだ。

男は今度は読書を始める。

「そうそう、この本ずっと読もうと思って読んで無かったんだよなぁ」

今度は読書を始める。

10分後、悲しいかな「ぐごおおおっ」あまりの集中力のなさ?疲れの為に「ぎゃああっ」男は再び寝ている自分に驚く。

「ええいっ、外に散歩じゃ〜食べたかった店に行くぞ〜」

今日は寝て過ごす休日は嫌なんじゃ〜、変化が欲しいんじゃ〜

男は外に出る事を決める。

現在時刻は14時前

「そうだあのラーメン屋さん、確かこの時間もやってるぞ」

外に出ようとした、その時だった。

ふと目に入る雑誌に美味しそうなビールの写真が。

ごくりっ、昼ビールなんてのも乙だよなぁ。

「ええいっ、一杯だけ飲んでから外に行こう」

男はにんまり笑う。

ゴキユッ ゴクッ グビッ「うめぇ〜〜」

男は酔いも回りご機嫌になる。

「後もう一缶だけ飲んでから行くか」

グビッ ゴキユッ ゴクッ

顔を真っ赤にした男はこう叫ぶ「ええいっ、今日は休みだ、昼飲みじゃいっ、休みは始まったばかりなんじゃい」

「しゃああああああっ」

「ゴーゴー隆、ゴーゴー隆(一人飲みである)」



ふと、冬馬君の声で目を覚ます男がそこに居た。

「あれっ?」

外は真っ暗

「あれっ俺はまさか?太陽は何処へ?」

「あなた今日ずっと寝てたの?」

時刻は21時過ぎ

「あれっ?俺の休みは?」

男の休みはこう最後につぶやき終わって行ったそうな。



チ〜〜〜〜〜〜ンッ





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