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確率操作で異世界を生き残る  作者: 数多 一
3/3

戦闘の確率

今回も短めです。

徐々に長くしていけたらと思います。

暖かな日差しと柔らかな草の香りの中目を開けると、そこは草原だった。

体を確かめると服が変わっており、この世界に合わせたのか中世ヨーロッパの市民のような格好で、腰には銀貨が10枚入った革袋が下げられていた。


オープン


壱崎 広大 18歳 男 

種族 人間

職業 なし


レベル 1

体力 10

物攻 8

物防 9

魔力 12

魔攻 10

魔防 11


技能 《確立操作》


ほんとに確立操作が付いてるな。後はちゃんと使えるかどうかだけど、何もない草原じゃ試し用が無い。ならばと、これから5分以内に最弱のモンスターに出会う確立を100%にと念じて歩き出す。


3分ほどでスライムとしか言いようのないモンスターが居た。まだ偶然とも考えられるけど、ひとまず倒さないとな。


武器は持っていないので、手ごろな石を見つけ投げつけると水色のいびつな形をした玉と銅貨一枚を残してスライムは水たまりとなった。


倒せたのかな?そう思った瞬間、テッテレーと言う妙に陽気な音楽が流れた。


オープン


壱崎 広大 18歳 男 

種族 人間

職業 なし


レベル 2

体力 15

物攻 13

物防 14

魔力 18

魔攻 16

魔防 16


技能 なし


レベルが上がっていた。やはり、スライムは倒せたようだ。

玉と銅貨を革袋に入れるとどこかに町が無いかと思い、5分以内に町が見える確立を100%にと念じて歩き出す。


が、10分経っても町らしきものは見えてこない。

もしかして確立0%のことは起こせないんじゃないか?

それならと草を一つむしり、先っぽが町の方向を指す確立を100%にと念じて落し、向いた方角に向けて歩き出す。


10分ほどすると、腰位の身長で灰色の顎鬚をはやした醜い緑の小人が棍棒を持って敵意むき出しでこちらに向かってくる。

いわゆるゴブリンと言うやつだろう。

何かあいつを倒す方法は無いかと考えていると、ゴブリンは殴りかかって来た。


「グギャッ」

「っつ」


避けたものの背中に追撃をくらいよろめく


これは痛い!急いでステータスを確認すると体力が2減っていた。

さらにゴブリンが攻撃してきているため、ゴブリンからの攻撃を避けられる確率を100%にと念じてがむしゃらに避ける。

そうすると、不思議と被弾することは無くなった。


冷静さを取り戻し、攻撃を避けながらこいつを倒す方法を考える。

武器はない、魔法もまだ知らない、となると使えるのは 《確立操作》だけ。

つまり、こいつが死ぬ確立を100%にすればいいんじゃないか?

とは言え武器が無いから俺がこいつを倒すには時間がかかるだろうし、確立0%もあり得る。

ならば、こいつが勝手に死ねばいいんじゃないかと思い、このゴブリンが今、心臓麻痺になる確率を100%にと念じてみる。

すると、


「グ、グギャ、グ」


ゴブリンは苦しみはじめ、とうとう倒れ、銅貨3枚と牙を一本残して黒い靄となって消えた。

つまり、ゴブリンは心臓麻痺になる確率があったということか。

全てのモンスターに共通する特徴かは分からないし、特にスライムなんかには心臓があるかさえ分からないが、多くのモンスターに共通するならもはやこの能力だけで無双できるだろう。


牙と銅貨を回収し、この先可能なすべてのスライムとゴブリンと出会い、それ以外のモンスターと全く出会わないようにと念じて町の方向へ歩き出す。


結局スライムには会わず、4匹のゴブリンを心臓麻痺にして倒しレベルを1つあげること1時間、ようやく町の門らしきものが見えて来た。


「止まれ、身分証はあるか?」


近づくと門番の兵士が話しかけてきた。


「ありません」

「なければ銀貨を一枚貰うが、それはあるか?」

「これですか?」


と言って、もともと革袋に入っていた銀貨を手渡す。


「よし、通っていいぞ。身分証を持っていないなら、この町には冒険者ギルドがあるからギルドカードを作って貰うといい。何かと便利だぞ」

「わかりました、ありがとうございます。すみませんが冒険者ギルドの場所を教えてくれませんか?」

「ギルドは目の前の通りをまっすぐ20軒進んだ左手だ、大きいからすぐにわかる」

「ありがとうございます」


そういって言われた通りまっすぐ進むと香ばしい香りが漂ってきた。

香りのもとでは何かの肉の串焼きが売られており、そう言えば死ぬ前以来何も食べてないことを思い出す。


「おじさん、それは何?」

「これはオーク肉の串焼きだ、うまいぞ!」


オークってのはあの豚の怪物のことだろうか?


「一本いくら?」

「一本で銅貨2枚、三本なら5枚でいいぞ!」

「じゃあ三本下さい」

「まいどあり!」


おじさんから三本のオーク焼きを貰う。

魔物の肉なんだろうが普通に豚の味がする。

なんなら普通の豚より美味しい。


オーク焼きを食べながらさらに通りを歩いていると、左手に3階建ての建物が見えてきた。





現在のステータス


レベル3

体力 20

物攻 19

物防 19

魔力 24

魔攻 21

魔防 21

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