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確率操作で異世界を生き残る  作者: 数多 一
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事故の確率

人生は確率の連続だ。

男に生まれるか、女に生まれるか。

裕福に生まれるか、貧乏に生まれるか。

好きな人の隣に座れるか。

いい会社に就職できるか。

生き方から死に方まで、結局は確率の連続で、逃れることは出来ない。



日本で生活していて、交通事故に遭う確率は約2分の1、その中で死亡するのは大体1〜2%だという。

つまり、1000人いたら6人くらいは交通事故で死ぬらしい。

そして今、目の前にはトラック、逃げる時間はない。

つまり、俺、壱崎 広大はその6人に選ばれてしまったらしい。

就職面接に疲れ引きこもって早6年、ゲームか小説を買うくらいしか外に出ていなかったのに、運悪く小学校低学年くらいの女の子が引かれそうになっている所に出くわしてしまった。

十分とは言えないながらもまだ助けに入れば二人とも生き残れるだろうと思い、なけなしの正義感を振り絞って助けに入ったものの、長年の運動不足で思うように動けず、仕方なく少女をつき飛ばして今に至る。

何故自分がこんなところで死ぬのか、引き伸ばされた時間の中で考えるのはそんなことだった。

家から出る回数と交通事故に遭う確率が比例してくれれば、こんなことにはならなかっただろう。

しかし現実はそう上手くはいかない。

どちらかというと貧乏くらいの普通の家に生まれ、容姿はあまり良くなく、勉強も平均点くらいをいつも取っていた。

好きな人はいたが、告白することもなく、結局恋人もできず仕舞い。

こんなに早く死ぬなら、告白くらいしておけばよかった。

なんだかんだと走馬灯のような愚痴のようなものが流れ、自分の不幸を悲しんだ後、トラックがぶつかり、意識はそこで途絶えた。

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