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第7話 スタンピード 後編

「あ、あちらがスタンピードになります」

「あぁ、あれがねぇ」

 壁の上に立っている兵士が指さした方角に、確かに土煙が立っているのと魔力探知で大量の魔物がいる事がわかる。

 とは言え、今の俺に勝てる魔物はいないのでとっとと終わらせますかね。

 俺はそう思って、城壁から飛び降りると城門の外側には大勢の冒険者が魔物を迎撃するために待機していた。

 だが、その誰もが絶望的な表情で待機していたために俺はそいつらを無視して本来の姿であるドラゴンになった。

 そうすると、待機していた冒険者は驚きの表情を浮かべているが気にしない。

 そして俺は、スタンピードを起こしている魔物たちに対して特大のブレスをお見舞いしてやった。

 そのブレスは、日本で10数年ぶりにリメイクされていた蒲田のあいつの第4形態で見せた光線の色違いだった。

 そのおかげで、スタンピードに加わっていた魔物の9割は消滅したので人の姿に戻って薙刀で斬獲ざんかくしていった。

 途中から、正気に戻った冒険者たちも手伝ってくれたので思っていた以上に早く終わった。


~~~~~~


「いやぁ、本当に助かったよ」

「こっちも全力でやれたからよかった」

 俺とニーナがいる場所はニーナのお気に入りの1つであるバーで、アルコール度数がかなり高いワインやらビールやらを飲んでいる所だ。

 バーと言ったら、やや上品な酒場というイメージがあると思うがこのバーはかなりフランクで、ニーナの他にもそれなりの人数がいて思い思いの飲み物などを飲んでいる。

 ついでにニーナの場合、アルコール度数が80%以上のワインをボトルで10本目を飲み干したところだ。

 俺は同じ時間で、アルコール度数50%のワインをボトル5本を飲み干しているので彼女は蟒蛇うわばみレベルの酒好きなのかもしれない。

 俺自身、日本にいた時は酒やビール、ワインの類いをそれほど飲まなかったのでアルコールに対してはそれほど強くなかったが、この世界に来てからかなりの量を飲んでも苦しまずに済んでいるからアルコールに対して強くなったようだ。

 ついでに、スタンピードの時に経験値をかなりもらったからレベルの方もそれなりに上がってきている。


『名前:セレナ』

『種族:神龍』『フォルム:ノーマルフォルム』

LV:62 年齢:16 性別:女

HP:46,000(+17,000) MP:46,000(+17,000)

攻撃力:46,000(+17,000) 防御力:46,000(+17,000)

魔攻力:46,000(+17,000) 魔防力:46,000(+17,000)

素早さ:46,000(+17,000) 運  :100


 ここまでレベル上げの効率が良いのは『転生者』というスキルのおかげで、最大レベルで経験値が10倍にするという性能を持っている。

 このスキルによって、平均的な魔物相手でもかなりの経験値がもらえるからありがたいスキルだなとつくづく思う。

「ところでさ、セレナ」

「なんだい、ニーナ」

 俺がのんびりと飲んでいると、ニーナが声を掛けた。

「セレナは他の町とかに行かないのかい?」

「そうだなぁ・・・」

 俺が転生して、冒険者になってから今日で1週間になる。

 その1週間で、完了したクエストの8割以上を俺が終わらせてしまったためにこれからはかなり暇になると思う。

 実際に町の住人は感謝こそすれ、他の冒険者達はクエストを探して他の町に行く姿を2,3日前からよく見かけるようになった。

 だから俺は、

「明日か明後日ぐらいに王都の方に行ってみようと思っているよ」

「そうかそうか、だったら見送りもか兼ねてさらに飲もうぞ」

「おいおい、まだ飲むのか?」

「ふっふっふっ、これでもこの町一番の酒豪じゃぞ?少しは付き合え」

 こう言うと、ニーナは少し寂しげだが引き留めはしないという表情でそう言った。

「はぁ、ほどほどにな~」

「わかっておるよ~」

 こうして、2人だけの飲み会は夜遅くまで続くのであった。


~~~~~~


 出発の当日


「うん。1週間ぐらいの荷物は持ったし、農作物の管理もばっちし」

 俺は、王都に向けて持っていく荷物を選別するのと同時に種蒔きをした農作物を管理する箱型ロボットをマイ○ラ感覚で製作して、農作物の管理を任せた。

 管理ロボットを作る上で、マ○クラのように必要な金属や燃料を1ヶ所に集めて錬成したらできた。

 農作物をするには時間も人も土地も必要なため、なるべく効率的にしたいなぁと思ってやってみたら偶然できてしまった。

 そのため、通常スキルの欄に錬成スキルがレベル8で載ってしまった。

 載る事自体は別に構わないが、初めて初期スキル以外のスキルが乗った事に少し興奮してしまった。


 それはともかく


「んじゃ、まぁ。行きますかね、王都に」

 俺はそう言って、自宅と畑がある土地からまっすぐにニーナが言っていた王都の方角に向かって走り始めた。

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