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第15話 ダンジョン攻略戦①

長くなりそうだったので分けました

次で終わらせます

「ふぅ。長い一日だった・・・」

 俺は泣きぐずるポプリを背負いながら、ティアと一緒に家に戻ってきた。

 おそらく、彼女は人殺しをしたのはこれが初であり、しばらくの間は対人恐怖症も患って武器を持てないだろう。

 俺の目標は、初っ端から大きく狂った訳だが特に問題はない。

 理由は、12歳の少女達を買った時点でこういうことは想定していたからであり、遅かれ早かれこういう事態は起きると思っていたからな。


 コンコン


 そんな訳で、明日から忙しくなるなぁと思いつつ、寝ようとしたらドアをノックする音が聞こえた。

「はい、どうぞ~」

「お邪魔しま~す」

「・・・」

 俺が返事をすると、寝間着姿のティアが同じく寝間着姿のポプリを連れて寝室に入ってきた。

「どうしたの2人とも?」

「はい、ポプリちゃんからセレナ様に話があるとのことです」

「話?」

 ティアがそんなことを言うものだから、俺は黙って話を聞く。

「ひ、昼間は助けてくれてありがと。ティアがセレナ様がとても心配していたって言っていたからそのお礼がしたくて」

 なるほど、彼女なりの感謝の気持ちを伝えたかったのか。

 そのため、俺は、

「別に気にしなくていいよ。家族なんだし」

「かぞっ・・・!?」

「えへへ~、ありがとうございます」

 と、そんなことを言うとティアは喜び、ポプリは顔を真っ赤にした。

 そのため、ポプリは半分キレながらこう言った。

「とにかく!人を殺したからっていって落ち込んでないんだからね!ただ単純に添い寝したいだけなんだからね!本当は怖くないんだから!」

 本音が半分ぐらい漏れているじゃないですか、ポプリさん。

 とはいえ、強い子供達だ。

 俺が同い年だったら、普通に悪夢として夢に出てきそうなぐらいショック受けるぞ。それでも、一緒に寝てあげると多少は気が楽になると思う。

「はいよ。じゃあ、一緒に寝ようか。ティア」

「はいっ!」

「はぁ!?」

 そのため、俺がティアだけを呼ぶとティアははにかみ、ポプリは驚愕した表情になった。

 ポプリはいじりやすいが、弱っている時にいじると後戻りできないほど落ち込むから、いじりすぎないようにする。

「冗談だよ、冗談。ほら、おいで~」

「ふん!」

 俺はそう言って、手招きすると二人は俺の両サイドに入ってきて一緒に寝た。

 家族を持つのは、そんなに悪くないなと思った瞬間でもあった。


~~~~~~


『ウラメシヤ~!!』

「はいはい、表は蕎麦屋!」

『ゲロゲロ~~!』

「そんな見え透いたトラップに引っかかる訳ないでしょ!」

「みなさ~ん、避けてくださ~い!」

『グギャ~~~~!!』

 ポプリが人攫いにあってから1週間後、俺達は再度、80層で断念したダンジョンの攻略を行っていた。

 理由は、彼女達の疲れが取れたから改めて自分達の実力の把握と、お互いの連携で背中を託すことができるかなどを図るためだ。

 そのため、1層目から攻略を始めたのだが俺たちのステータスが強くなりすぎているせいで、3日目にして80層を余裕で突破した。

 そして4日目の今日、99層目を突破して100層目にいるとされているダンジョンマスターを倒しに行くところである。

「ふぅ、この扉の先がダンジョンボスのいる部屋か」

「ここがあいつの部屋ね・・・」

「はぅ~、緊張してきました・・・」

 俺の場合、スタンビート時の魔物殲滅したことがあるため、特に気にしていないがティア達にとっては大規模な戦いはこれが初めてだったな。

 そのことを思い出して、俺は改めてこの二人とともに攻略しようと思う。

「よし、はいるよ~」

「わかった!」

「はい!」

 そういって扉を慎重に開くと、そこにはなかなかのイケメンがいた。

「ここに人が来たのは何年ぶりだろうか」

「何年ぶりかはわからないがあんたを倒しに来ただけさ」

「そうか・・・」

 彼はそう言うと、傍らに置いてあった愛剣を手に持って立ち上がった。

「ティア、ポプリ、彼は強いから気をつけろよ?」

「そうですね」

「ていうか、あそこまで強いって話だっけ?」

 俺達はそれぞれの鑑定スキルで、彼のステータスを見ていたが今までの魔物や人達に中であそこまで強い奴はいないだろう。


『名前:フェムト』『種族:邪神族』

LV:869 年齢:539 性別:男

HP :859,834 MP :839,756

攻撃力:850,935 防御力:885,736

魔攻力:845,726 魔防力:876,045

素早さ:893,769 運  :100


称号

邪神 神を食らう者 悪に墜ちた神


 一方、俺達のステータスも見てみる。


『名前:セレナ』

『種族:神龍』『フォルム:ノーマルフォルム』

LV:598 年齢:16 性別:女

HP :314,000(+106,500) MP :314,000(+106,500)

攻撃力:314,000(+106,500) 防御力:314,000(+106,500)

魔攻力:314,000(+106,500) 魔防力:314,000(+106,500)

素早さ:314,000(+106,500) 運  :100


『名前:ティア』『種族:神龍の使徒』

LV:545 年齢:12 性別:女

HP :75,476(+31,000) MP :74,375(+31,000)

攻撃力:75,386(+31,000) 防御力:74,475(+31,000)

魔攻力:81,275(+31,000) 魔防力:80,867(+31,000)

素早さ:76,738(+31,000) 運  :95


『名前:ポプリ』『種族:神龍の使徒』

LV:545 年齢:12 性別:女

HP :75,587(+31,000) MP :73,958(+31,000)

攻撃力:80,637(+31,000) 防御力:79,768(+31,000)

魔攻力:74,475(+31,000) 魔防力:73,386(+31,000)

素早さ:76,769(+31,000) 運  :95


 完全に負けが確定しているじゃねーか。何だよ、あのステータス。ティア達の10倍以上で、俺の倍以上のステータス差だ。

 これは完全に、ハルマゲドンフォルムを使わざるを得ない。

「ひとまず、どれほどの強さなのかを知りたい。ティア、ポプリ。下がってな」

「え?でも・・・」

「それでいいの?」

 彼女達も気付いているのだが、この状態での彼との戦いは完全に俺達の負けだ。

 俺の体力が完全に尽き果てたら、ティア達では耐えきれない。

 だが、それでも俺はこう言った。

「大丈夫だ。まだ、手はある」

「・・・わかりました」

「気をつけてね、セレナ様」

 彼女達は心配そうにしながらも、扉の近くの壁際まで下がった。

「良いのかい?彼女達を下がらせて」

「自分の娘達を先に死なせたくないんでね」

 俺が言った言葉に、彼は驚きながらもこう言った。

「娘思いの母親なんだね」

「まぁ、な・・・」

 俺はそう言うと、どちらともなく戦いに火ぶたが切って落とされた。

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