『それでもボクはやってない』
『それでもボクはやってない』2007年に公開された周防正行監督の作品です。
私はこの映画を授業の一環として見ました。と、言っても授業時間の関係上、恐らく半分も見られてないのですが...
テーマは冤罪。つまり、“無実の罪”についてです。
私がこの映画から思ったことは“人権”って誰のためにあるのだろうということでした。
映画は主人公の徹平は痴漢を働いたとして捕まってしまいますが、やってないと主張し続けています。しかし、警察官や弁護士からは犯人扱いをされます。
この映画は一人のサラリーマンが痴漢で捕まるところから始まりますが、その人は認めたため、すぐに解放されます。なのに、無実の徹平は捕まったまま...恐らく対比のためにこのサラリーマンは登場したのだと思いますが、なぜ、罪を犯した人間はすぐに解放され、何もしていない人間が拘束されるのでしょうか?
これは完全な人権侵害です。警察官は疑うことが仕事のため仕方ないという考えもありますが、そしたら疑われている人の人権はどうなるんでしょう?
昔はよく女性の差別がひどかったと聞きますが、今度は女性に対して比重が傾きすぎている気がします。男性だから必ず痴漢をしたなど根拠もないことで有罪になっては平等な社会になんて到底ならないと思います。
人権は本来、立場の弱い人のためにあるべきですが、その対象は果たして誰なんでしょう?女性、子供、高齢者...では男性のためには人権は行使されないのでしょうか?
『それでもボクはやってない』が公開されたとき、私はまだ小学生でした。当然、冤罪や痴漢がわからない歳でしたが、高校生になって、社会に出る前にこの映画と出会えてよかったと思います。受験が終わったらしっかり最後まで見たいと思います。