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最初にして最大の試練

高1の前編ですね!

前の話でも書いたように、

すぐに友達が出来て

いつの間にか4人の女子グループで女子どうし、

仲良くしていたところ


通信制高校にあるシステムで、

スクーリングという本校に通わなければならない という行事があるのだが、


厄介なことにこのスクーリングを受けなければ、その年度の単位を落とすことになり卒業出来ない。

そんなシステムを通信制高校は採用している。

本校が地方なので4泊5日のスケジュールだった。

別に私自身は出身校を隠すつもりがないが、一応ここでは書かない事にする。

…結局

書いてる内に分かる人にはバレると思うが、そこはスルーして戴きたい。


確か5月か6月頃だったと思う。

「スクーリングに行かないか?」と担任から話を振られた。

ちょうど、私が通って居たサポート校の中でも1年生の枠がその時期にあったらしく、

「ちょうど、女子4人のだからどう?? もう仲いいみたいだし。」と言われた。

先輩と喋る機会があまりなく

スクーリングとはなんだ!

どんなことをするんだ!

みたいなことを事前説明しか聞かず

軽い気持ちで行くと承諾したのが 運のツキ

私を含め友達全員その時は気づくこともなかった。


当日両親に空港まで送って貰うと

隣県のキャンパスから集まって来た生徒達がいた。

そして、人生ではじめて飛行機に乗って中継地の空港で他の飛行機に乗り換えてやっと着いた。

集合したのは、昼すぎだったのに目的の空港に着いたのは、夕方を過ぎていた。


「飛行機緊張したなぁ。なんか、大人になった気分!」としか

着いても思っていなかった。

そこから、学校指定のバスに大荷物のキャリーバックを預けて乗り込んだ。


この間も書いたが、外泊なんて許す父ではなかったし、

高1の春までひとりで泊まりがけの旅行なんて、したことがなかった。


だから正直舞い上がっていた。


だが、空港から少しバスが走るとみるみる内に建物がまばらになって、どんどん空も暗くなっていく。


宿舎つきの本校にたどり着くと、

全体説明になり部屋が各キャンパスの男女別に割り振られた。

宿舎の部屋には、その地域に縁のある木などの自然の名前 そして海の生物の名前が書いてあった。


私が泊まる部屋の名前は

当時売れていたお笑いコンビの名前と、同じ名前の部屋だった。

何かの奇跡か私をお笑い好きと知っての隠謀かと思った。

部屋の中はフローリングの4畳程で

木造の古びた二段ベッドが2つ

4人分の鍵付きロッカー小さな机が2人分と

質素な造りになっていた。


女子4人の荷物を置いてしまえば、

通路を確保できる程度の狭さだった。

電波は悪いが携帯も使えたしコンセントも自由に使えた。

宿舎が木造の為、

部屋で飲み物やお菓子を食べて放置すると虫が寄ってきたり

テレビは食堂にある共同の大きなテレビしかなくて見たい番組がみれない位で、

あまり不自由ではなかった。

が自然学習やグループワークや

もちろん、テストもこなして夜は消灯まで現地で友達になった子や本校の先生と気軽に話していたりと、宿舎生活に慣れ始めた頃。

姉がふざけて送ったらメールをみて、

泣いていたのを覚えている。

…ホームシックにかかってしまったのだ。

もとより家族にすら気を使う私は

他人と居る時は自然とスイッチが入って、"元気で明るい 姉御肌で世話焼きな"自分を作ってしまう。


それを朝起きてから夜寝るまで

言葉は悪いが"演じている"訳であって、そうしないと自分を保って居られない。という思いが強く

スクーリングという、非日常の中に 姉のふざけたメール という日常が見えてしまったから。だとおもう。

スクーリング中に書く日記の様な物をついこの間読み返したら、

「つらい」「帰りたい」「楽しめない」

と書いてあった。



スクーリングへ行く前はあんなに、楽しそう!と思っていたのに。


出会って1ヶ月の沢山の10代がひとつ屋根の下で生活するのは、

異様だったし大変だったけど

スクーリングで出会った友達の中には

スクーリング後も遊んだり

未だに連絡を取り合う子も居る。


本校で私の担任をしてくれた先生が教えてくれた四字熟語とその意味を、

この話の締めにさせてもらおうと思う。


遊戯三昧(ゆげざんまい)

意味は


なにものにもとらわれることなく、仏の境地に遊ぶこと。

または、嫌なことでも、やることそのものを楽しむこと。


だそうだ。

高校編はまだまだ続きます

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