第3話 屋内探索
居間からどこかに続いているドアを開けると、目の前には短い廊下があった。左手と正面にまたドアが見える。
まず目についたのは左側のドアだ、例えば、他のドアに比べて、玄関のドアのように金属で多少の補強がなされているものなどの違いはあるが、これまで見てきたドアはすべて木製のものだったのに対して、左側のドアは、金属から出来ているようだ。
手をそのドアに触れてみると不思議な感触がする。金属なのに冷たくない印象というのか、実際触ってみても手触りは金属そのものだけど、金属独特の冷たさは感じない。陶器と金属の中間のような感触だった。
とりあえず、その不思議なドアを後回しすることにして突き当たりの気のドアを開ける。
すると、廊下と同じくらいの狭い幅の細長い部屋で、足下をみると穴が開いている。
穴をのぞき込むと下には小川が見える・・・・・・うん、どうやらトイレのようだ。自然の川を利用した水洗トイレということなんだろう、素直に関心をした。
トイレのドアを閉じて、まだ入っていない奥のスペースに行ってみる。トイレのドアの前は左手に折れて曲がれるようになっており、そこにはちょっとしたスペースがあった。
この部分は、少し床を低く作ってあり。足下はタイルみたいな意志が満遍なく敷き詰められている。奥の部分はさらに一段低くなっており、小川の水面に直接アクセスできるようになっている。
水くみ場といったところか。それを示すかのように、隅の方には、大小いくつかの桶がつまれている。桶の中をのぞいてみると、水面がそこにあったことを示す線がうっすらとみえる。誰かがきっと使っていたのだろう。少しの使用感はあるが、今でも十分に使えそうである。
さて、最後になったが、先ほどの金属のドアを開けてみようと思う。何かが出てくるんじゃないかという恐怖心はもうないものの、やはり少しドキドキする。
ドアを開けたとき、ぼくは思わず声をもらした。
武器、武器、武器、誰がどう見ても武器庫である。
壁を見てみると、様々な武器が立てかけてある。長剣、槍、斧、弓、クロスボウ、短剣、曲剣、名前も知らないような武器もある。反対側の壁を見ると、金属製の甲冑から、胸当て、チェインメイル、革製の鎧、盾……決して広くもない倉庫に様々な種類の武器や防具が整然と並べられていた。
だれが一体何のために……まず思うのはそんなことであった。
これまでこの建物を見て回った感じとしては、昔ながらの作られ方をしているが、普通の家という印象であった。しかしながら、この光景は異質なものだった。
何気なく、目の前の長剣を持ち上げてみる。
「重い……」
剣なんて今まで持ったことがなかったけど、これが金属の塊であることが手に伝わる感触からはっきりとわかる。片手で構えることなんてとても無理で、両手で持ち上げても、構えるのがやっとという感じだ。これを振り回して戦うなんて不可能だというのが正直な感想だった。
長剣を元あったところに戻すと、そのほかの武器や防具をチェックする。本当にいろんな種類の武器がある。一体だれがこんなに沢山の種類の武器を集めたんだろう。防具のおいてある方を確認していると、普段の生活でも使えそうなものがいくつか見つかった。いわゆる防具というものの他にも、鞄や素材そのものの色合いの一式の服(つまり地味な服)、肌着、また皮製の靴なども置かれていて、いつまでも寝間着替わりのジャージを着た今の格好のままでいなくてもよさそうなのは正直助かった。
靴を試しに履いてみたが、まるであつらえたかのようにサイズは、ぼくの足にぴったりだった。
また、倉庫の突当りには、大き目の箱が置いてあるのが見える。箱のサイズは高さは、僕の膝くらいで、幅は手を軽く広げたくらいだろうか。かなり大きな箱といっても過言ではないだろう。
箱の質感は、倉庫のドアの金属と同じ金属でできているように見える。
どうやら、鍵などはかかっていないようだ。
ぼくは、少し力をいれて、その箱の蓋を開いた。
これで、大体1600文字くらい・・・・・・大体一話3000文字くらいにしたいんですけど、なかなか上手く区切りをつけるのは難しいですねぇ・・・・・・
明日も大体同じくらいの時間に更新できたらいいなぁ