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第2話 目覚めの朝

家の中探索物語・・・・・・

 ぼくは、外から聞こえる鳥の鳴き声で目を覚ました?


「朝チュン?」


 少しずつ頭がはっきりしてくるとぼくは慌ててベッドから身体を起こした。うっかり寝てしまっていたらしい。

 

 窓から差し込んでくる光は、夜がすでに明けていることをはっきりと教えてくれる。ぼくは少し伸びをすると、窓にむかって、閉じかけの窓を大きく開いた。

 開かれた窓からの光に思わず目がくらむ。少し目をしばたいて、目を慣らしてからあらためて窓の外を眺めてみる。

 

 外の景色は、月明かりの中でみただけだったけど、太陽の下で見るとまた印象が変わって見えた。

 目の前に広がっているのは、一面の森、そしてその手前に少し開けた空間が広がっている。


 なんというか、視覚から得られる情報はそれだけで、ぼくとしても、コメントにこまるような状態だった。


 ほんとうに、ここはどこなんだろうか……


 何もわからず、しばらく呆然としてしまった。


 とはいえ、ずっと、ここにいても仕方が無い。ぼくは意を決して、昨日開けずにおいたドアの方に歩き出した。


 明るくなったので部屋の中の様子もよくみえる。


昔ながらの洋風の家という感じなのだろうか。壁は形の異なる石を積み上げて、その間を粘土のような素材を詰めてつくってある、床は板張りがされていて、決して新しいとはいえないが、きれいな木目が見えていて、それなりにしっかりした建物であることがなんとなくわかる。


 ぼくは、昨日動かしておいたチェストをドアの間から動かすと、ドアにそっと耳をあてた。やはり建物には僕以外誰もいないのか、何も物音は聞こえてこなかった。


そうして、ぼくは、ようやくドアノブへと手を伸ばした。


ドアノブをつかんで、一つ深呼吸。そして……ぼくはドアノブから手を放すと、窓の方へと向かった。ちょっと思い直すことがあったのだ。

そして、窓の縁に手を掛け、窓枠に上るとそのまま、窓から外にでた。

なんとなく、ドアの向こうになにも変わったことはないと思うのだが、用心に越したことはないだろう。


家の周りには、昨日は目がいかず、気づいていなかったのだが、家から少し離れたところに50センチほどの石造りの塀が設けられている。塀の外側は、低い草が生えた草原といったところだろうか、さらに外側には昨日見えた森が広がっている。


建物の壁面には、薪が積み上げているのが見える。まだ使えるだろうが、一番上の薪には苔が生えてしまっており、ずいぶん長い間使われていないことが見て取れる。建物の壁などは石の外面が特に風化することも無く非常に綺麗に保れているのと比べて非常に印象的だった。

 

家の周りを確認しようというぼくの試みは、あっという間に完了した。

外から確認したところ、ぼくが居たのは、少し広めの石造りの平屋という感じなのだろうか。

ぼくがいた家は、全体としては長方形をしていて、ぼくが出てきた窓はちょうど長方形の一方の短辺に位置していた。

部屋の大きさからすると、寝室と似たような部屋があと2つか3つほどあるのだろうと想像できる。反対側の短辺は小川に面して建っており、家の中に川の水を引き込んでいるようだった。小川は見るからに、水も澄んでいて、試しに少し口に運んでみたが、冷たくておいしく、そのまま飲んでも大丈夫そうだった。

家の外壁には、寝室と同じような窓がいくつか設けられており、当たり前のことだが、入り口となるドアが一つ設けられていた。ドアのノブに手をかけてみたのだが、中から閂がされているのか、ドアが開く気配はなかった。窓についても同様であった。


これから、周りをもっと探索するということも不可能ではないが、やはりまずは家の中を確認することが第一だろう。


ぼくは、そのあたりにあった、手ごろなサイズの棒をつかむと先ほど出てきた窓へと向かった。こんな棒でも手ぶらよりはましだ。


窓に腰を掛けて、足の裏についた土や汚れを払い落すと、ぼくは部屋の中へと戻ってきた。当然というか、いい忘れていたが、目を覚ましてから僕はずっと裸足だった。


建物を外から見たことの効果か、明るい外に出て心が落ち着いたのか、一応の武器(?)を手に入れたからか、ぼくはまっすぐにドアへと向かい、チェストを再びどかして、ドアへと手を掛けた。

今度は、特に慎重になることもなくドアを開ける。


部屋の中はまだ暗くてよく見えないが、幾分寝室よりは広いようだ。そして、言うまでもなく誰の姿もなかった。ぼくは本当に何を恐れていたのだろうか。


ドアを大きく開いて、なるべく窓からの光が入るようにした。


そして、改めて少し明るくなった部屋の中を見直すと、居間というのが適切な表現だろうか、小さめのテーブルとイスがまず目についた、外につながっていると思われる玄関ドア、別の部屋に続いていると思われるドア、奥には暖炉があり、その前には敷物が置かれている。


ぼくは、部屋の中に入ると、まずは、玄関ドアへと向かい、閂を外してドアを開けてみる。先ほど外でみた光景が広がっている。とはいえ、やはり見えるのは森ばかりなのだが……


とりあえず、開けられる窓をすべて(といっても玄関ドア側に1つ反対側に1つの2つしかないが)開けて、部屋の中をさらに明るくする。

やはり人間は暗いところに本能的に恐怖を覚えるとはいったもので、明るくなったことに安心感が増したのが自分でもわかる。

部屋の中は全体的に綺麗に使われておりとくに目立ったゴミやほこりなども見当たらないが、暖炉、また、同じく部屋にあった炊事場と思われるスペースを見てみても、誰かが使ったような様子がなく非常に綺麗なものだった。

誰もつかっていないということは、誰もここに住んでいないということだろう。

山賊でも住んでいて寝こみを襲われるといったような心配はしないでもよさそうだ。


大体、居間の様子を確認することができたので、居間の探索を終えて、次のドアへと手を掛けた。


しばらくは、家の中の探索物語が続きますすみません・・・・・・(笑)

次話は、明日の昼過ぎくらいに投稿する予定です!


更新の状況はTwitterアカウント@YoHozuki

で報告させていただく予定です!

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