第13話
魔力がほとんどそこを尽きた状態で森から逃げ出した俺は、身体強化も使うことなく街へ向かって歩を進めていた。
名前: スヴァン
年齢: 9
レベル: 15(+1)
HP: 61/96(+9)
MP: 5/318(+15)
筋力: 27 (+3)
耐久: 33 (+4)
俊敏: 27 (+4)
精神: 41 (+2)
スキル: 火魔法3・風魔法3(+1)・剣術2・身体強化3・索敵2・水魔法1・土魔法1・魔力操作2(+1)
固有スキル: アイテムボックス・鑑定・経験値2倍
流石に魔力は枯渇寸前だったようだ。戦闘があのまま続いていたら、今頃はあの森でくたばっていただろう。今回は運が良かったとした言いようがない。
しかし魔力操作のレベルがもう上がったか。スキルレベルの上がり方には本人の元の適性が大きく関係しているらしいから、やはり俺には魔力を使った戦いが合っているらしい。
そんなことを考えていると、正面から6人ほどの一団がかなりの速さで近づいてきた。
「おーーい、スヴァン!!!!お前、大丈夫だったか!?」
見れば、父キャスパーとエレナの父ワグマールを含む冒険者グループだった。
「俺はなんとか大丈夫だよ、父さん。もしかして父さん達はこれから森に偵察に行こうとしてる?」
「ああ。エレナから冒険者ギルドで事情を聞いてな。ギルドの指示もあって、とりあえず俺とワグマールとその場にいたc級以上の冒険者計6人で偵察に行くことになったんだ。」
俺はその場で、持ちうる限りの情報を伝えていく。大量発生していると思われるファントムメイジとブラッドウルフ、俺がなんとか倒すことができたグレートファントムメイジ、そして魔物達をつげる妙な奇声に、まだ森にいると予期されるグレートファントムよりさらに格上の存在。
「その歳でグレートファントムメイジを一人で倒すとは、、、信じられない。」
そう話したのはこの中で唯一のB級冒険者である斥候のディーン。
斥候らしく身軽そうな体つきに鋭い目つきをしており、俺のことを見定めるようにじっと見ている。
「運が良かったんですよ。俺の魔法の相性もこれしか無いって感じでしたし。」
「それにしても、他にもファントムメイジやブラッドウルフを何匹も倒すとは、よほど魔力量が並外れているのか?おっと、だが今はそんな詮索をしている場合ではないな。」
「君の鑑定はとても貴重な能力だし、本来ならば着いて来てもらってできる限りの情報をもたらしてほしいが、流石に魔力が持たないだろう。」
「スヴァン、俺たちが通ってきた道は魔物一つ見えなかったし、魔力が残り少ないお前でも安全に街まで辿り着けるはずだ。余裕があれば誰かお前の護衛につけてやりたかったんだが、今の状況だとな。。」
「大丈夫だよ、父さん。それより皆さんの方こそ、気をつけてくださいね。森にはグレートファントムメイジよりヤバいやつがゴロゴロいるでしょうし。」
「ま、そこは俺たちを信用しろよ、スヴァン。ここにいるのは全員C級以上の一流の冒険者達だ。こういう非常事態の経験も初めてじゃない。」
俺はその父さんの言葉に頷き、手を振って街へと向かって走り出す。
今の俺にできることは彼らを信じて街で続報を待つことだけだ。
・・・自分の力不足を感じて、少し歯がゆい気持ちになる。俺にもっと力があればこの状況を一人で収束することだって。。。
いや違うな、前世でもそうだった。俺は自分で全ての問題を解決しようとして、他人に頼ることができず結局自滅していった。
今は父さんとワグマールさん達を信じよう。彼らに神のご加護を。そしてこの厄災に早急な終焉を。




