私の過去。壱
河北 麗奈視点の過去の思い出です。
「ねーねーお母さん、私のワンピースしらない?」
私があの時、こんなことをいわなかったら、よかったのかもしれない。
あの事件は、中学一年の夏のふとした出来事からだった。
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「あのボロボロだったワンピース?捨てたよ」
「えー何で勝手に捨てるの。意味わかんない。ボロボロでもあれは、結構気に入ってたワンピースだったんだよ?何なの?」
私は、質問攻めにするようにめちゃくちゃいった。
「あーもうそんなに言う?あれはさすがにボロボロだったでしょ?だってさ、友達にボロボロの服着てるって思われるんだよ?いやでしょ」
お母さんも反論するが私の怒りは、おさまらない。
怒りの感情、通り越してもう泣きたい。
するとお母さんは、
「わかった。わかった。じゃあさ今日、日曜日でみんないるし麗奈の服、買いに行こうか」
そんなので心変わりするとでも思っているのか。
でもまあちょっと新しい服ほしい・・・。
「よし、じゃあ決まり。お父さん達まだ寝てると思うからおこしてきて、」
お母さんの手のひらころがされてる気もするけどまあいいや。
河北家の日曜日の朝は、だいたいお母さんと私が早くベットから出て、お父さんと妹の楓がお昼近くまで寝ている。
ほんとによく寝ていられると思う。
私は、家の中にあるすべての目覚まし時計集めて同じ時間にセットし、まずは、楓が寝ているベットに仕掛けた。
五秒前、三、二、一。
アラームが一斉に鳴り響く。
楓は、驚きすぎてベットから転げ落ちている(笑)。
「おねーちゃん。これほんとやめて。朝からイライラするんだよ。しかも今日、日曜じゃん」
「これからみんなで買い物行くんだけど、行く?」
「いかない」
即答すぎない?
しかもまたベットで寝るのかよ。
仕方ない。あの手でいくか。
「新しいヘッドホン買ってあげるから・・・。」
「私がきめたやつね」
そこも即答かよ。
楓は、クールでかっこいい感じなのだが、いつもヘッドホンを首からぶらさげていて、ゲームなどをいつもしている。
だから、家から出ないときなんかは、物でつる。
リビングに行くと、お父さんがいた。
「おはよう。アラームうるさかったんだが」
笑顔でそういっている。
「今日、みんなで買い物行くってことで良い?」
「じゃあ車ちょっとついでに洗車にだしていい?」
「いいよー」
「じゃあ決まりで」
とてもたわいもない会話だった。
まだまだ続きます。
最近更新が遅くて申し訳ありません。
ですが、面白かったり楽しめたりしてもらえれば、とても光栄です。