私の運命の出会い~
今回も、河北 麗奈視点です。
屋上に行くには・・・
えーっと確か・・・
まあいいや。たぶん階段を上がってたらいけるでしょ。
階段を上がり、屋上の扉の前まできた。
扉のドアノブに手をかけた。
ガチャガチャと音を出した。
「開かないよね」
私は、ふと、小声でつぶやいていた。
その時・・・扉はゆっくりと奥へ開いた!!
いや。まじすっか。ほんとに?
最高じゃん(笑)
今、私、絶対、目が輝いてるんだろうな(笑)
屋上に入ると、私は、暖かい光と風に包まれた。
やばい。
今日、朝早く起きたから・・・眠くなってきたな。
「ここで寝たら・・・気持ちいいだろうな・・・」
私は、屋上の柵によっかかりながら独り言をいった。
ほんとにあくびが止まらない。
私の中で想像上の二人が言い争いをしている。
「このあと入学式でしょ?寝ていいの?しかもさ~この屋上で・・・見つかったらやばいでしょ?考えてみ?屋上が開いてたってことは、誰か来るんじゃないの?」
と、天使のような奴がいっている。それと対立してもう一方の悪魔的な奴が
「いいじゃん。寝ちゃえよ。朝早かったんだろ?しかもさ~逆に誰か来たら、何とかなるでしょ?例えば生徒だったら、そいつも屋上で、何かしようとしたんでしょ?そこで取引持ちかければ対等になれるし?先生だったら・・・いつものコミュ力でね?」
と、いっている。
私は、悪魔側の意見が魅力を感じるかな~
どうしよう。
マジであくび多いなー私。
私は、一番大きなあくびをした。
やばすぎるな(笑)
「しっかりしなきゃ。これから入学式なんだ。頑張ろう!!!」
私は、気合を入れるように、自分に対していった。
その瞬間、ガチャっと扉が開いた。
私は、びっくりしすぎて、反射的に、柵によりかかっていた体が前にでていた。
屋上に来た人は、男子生徒だった。先輩だろうか。背は高く、がたいがいい。
目は・・・希望を失っている感じ?
顔は、意外とかっこいい。
ん?ワイシャツから腕に大きなやけど跡が見える・・・
何だろう。あの形、とても既視感がある。
・・・。
えっ、、、
まって、まって、まって、
まさか、まさか、まさか、
私は、驚きすぎ、口に手を当てた。
あの日、
あの火事で私を助けてくれた・・・男の子だよね・・・?
やっぱり、あれは、夢じゃなかったんだ。
よかった。生きててくれたんだ。
やばい感情が爆発しそう。
どうしよう。
嬉しい。
話したい・・・。
けど・・・。
私は、その人から、その場から逃げ出そうとしていた。
ごめん。だけど。
「ここにいたんだね」
私は、すれ違うときにささやいた。
次回は、河北 麗奈視点の過去についてです。
ここから少しずつ物語が進展していきます。楽しみにしていてください。