今日はさんざんだったな~
俺たちは、副教材を持ち自分のクラスに運んで行った。
その間もやっぱりコソコソ話をされた。
クラスに戻ると、龍也がよってきた。
「なぁなぁ一年どうだった?やっぱ、かわいかった?」
目をキラキラ輝かせてこちらを見ている。
まるで、ゲームの仲間になりたがっているスライムのようだ。
「いや、ちゃんとは見れなかったからな」
俺はそういうと席に戻り次の授業の教科書を机に出した。
龍也は、残念そうに
「えーーーえーー」
といった。
チャイムが鳴った。次の授業の開始の合図だ。
俺は授業中、嘘告の対策を考えていた。
相手にしなければいいか。
そんなことを考えていた。
そこから時間が少しずつたっていき、ついには放課後になった。
俺は部活には所属していない。
めんどいからな・・・。
自分のバックを手に取り素早く、誰とも話さず、教室をでた。
教室をでたら俺は、下駄箱とは違うところへ向かった。そこは、図書室だ。図書室といってもそこまで広いわけではない。でも、なぜか俺がよく読むマニアックな作家の本がたくさん置いてある。だから必ずといっていいほど行ってしまう。
俺は、図書室に着いて少し落胆した。
今日は、開いていないようだ。
それもそうか。初日だもんな。
そんなことを考えながら下駄箱に向かった。
本があれば屋上で読めたのに・・・。
下駄箱で靴に履き替え家に帰ろうとしていた。
さぁここでいきなり問題だ。この後どんなことが予想されるだろうか。
俺になって考えてほしい。
目つき、体格、やけど、威圧感、学校初日、これがヒントだ。
答えは、簡単この後絶対一年生に絡まれる。たぶん多数で。
勝手に俺は、標的にされる。
いやまあね、高校デビューして喧嘩が強いとこを自慢したいのは、わかるよ?
でもなーガチで停学とかあるから、喧嘩したくないんだよな。
「おい」
ほらきた。かっこいいとでも思ってんのかな。
仕方ない無視するか。
「びびってんのか先輩よ?」
俺は無視を続ける。
「おい!」
俺はにらんだ。
にらまれた一年は縮こまっていた。
そんなに怖いか?俺。
ショックだったがその場を後にした。
家に帰ると、電気をつけた。
静かだ。
まあ母さんは、俺が物心ついた時に他界したし、
父さんは家に帰ってくるときは寝にくるときだけだし、
まぁ仕方ないな。
今日一日は、散々だったな。
マジで一年からの告白には、気をつけよう。