やばい・・・俺の日常がもう壊れそう・・・
俺は、担任と同じタイミングで教室を出て教材室まで向かった。教材室は、一年生の教室の隣だ。俺は、一回も入ったことがないのになんでこの教室の隣にあるんだ。と、一年の時、思ったことがある。ほんと、くだらねぇこと考えてんな俺。
一年のとこまで行くと俺を見て周りがざわつき始めた。
「あれ三年?、バケモンみたいじゃね?」
「なにあれ、喧嘩でもした後なの?」
「あの人怖くね?番長かなんか?」
「目死んでね?」
「バカ強そうじゃん」
小声だがしっかり聞こえてくる。なんか俺、結構虚しいやつだな。この体とこのやけどだけで、ここまで言われんのか。まあ別に、今更気にすることでもないか。
教材室までついた。するといきなり担任が扉をガチャガチャしながら言った。
「あ、やっべ。そういや鍵かかってたわ。めんどいけど今から職員室行くからちょっと待ってて」
おいおい。なんで鍵持ってこなかったんだよ。めんどいけど、は余計な一言なんだよ。いやもうそれだったら教室戻りたいんですけど。
廊下の隅によろうとしたちょうどその時だった。ある女子グループの声が俺の耳に届いた。中学校が同じだったグループだろうか。入学初日にしては、とても親しい。なんとなくだが、スクールカースト上位のやつらの会話か。
「ねねーいまさー私、超いいこと思いついちゃった。きいてー」
「なに、なにー」
「あそこの怖い人にさー誰か告ろうよー(笑)ねね、どう?面白くない?」
「面白そう!どうせならなんかの罰ゲームにしようよ」
「参加者は、うちらの中学でこの高校入った全員ねー」
「何の罰ゲームにする?」
「それはさー放課後決めよー」
「オーケー放課後みんな集めるねー」
いや、は?クズすぎるだろ。何がいいこと思いついちゃっただよ。人の気持ち、もてあそぶのが面白そうなことなのかよ。もっと他にあるだろ。違うことに時間使えよ。いや普通やばいだろそれ。提案したやつ女王様気取りかよ。ていうかなんで俺なんだよ。喧嘩とかならまだちょっといけるかもしれねえけどさ、嘘告とかだるすぎんだろ。
「いやーわりいなー鍵探してたら少し遅くなったわー」
やっと担任が来た。あなたの気まぐれで俺、嘘告されそうになっちゃってんすけど。どうしてくれんすかー?
「ほんと遅いんですけど・・・」
俺は今の不快な気持ちを少し態度と声色で担任にだした。
「あんま、怒んなって。ほんの少し加点しといてやるからさ」
担任は冗談っぽく言った。