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雑草の違い

さて、色々探して回ろうかと思ったが、足元に生えてる草も実は食材だったりするのか?



っていうか【鑑定】使って見渡せば、何が食材かわかるんじゃないか?減るものでもないし思い立ったらやってみるか。どれどれ………





[しとやか草]

どこにでも生えるありふれた植物。そのまま食べれば苦い。





まさかのしとやか草!?



探してたもんが普通に生えてた!!


まさかこれ一面が しとやか草なのか?どこにでも生えるって書いてあるが、一面カーペットみたいになってるじゃねえか……



とりあえず食べてみるか…なんかいいスキル持ってるかもしれねぇしな……



というわけでいただきます!




にっっっっっっが…………


食えたもんじゃねぇよ、これ……漢方薬を水無しで飲んだみたいな後味の悪さだ。


しかもこんな思いして、レベルもスキルも何もなかったし……



まぁ、どこにでも生えてるもんにスキルあったら大変だもんな。


せめて【鑑定】でどんなスキル持ってるかわかったら楽なのに。



どんなものかの説明と調理方法や倒し方しか出ないとか食べることに特化されすぎじゃない?


事前に情報を得られるだけマシだけど……



とりあえず100束ぐらい採取しとくか。

本当に全部そうなのかわからんから確認しながらいこう。



[しとやか草]

[しとやか草]

[しとやか草]

[しとやか草]

[シトラス草]

[しとやか草]……




なんか似てるの混じってる!?


名前似てるし、見た目の違いもないだろ!もうちょっとで見逃すところだった…



間違え探ししても 多分誰もわからんぐらいそっくりだ…



でも、名前が違うってことはしとやか草と何かしら違うんだろうな。見てみるか。




[シトラス草]

そのままでは食べることができないが、お湯に浸けているとシトラスティーができる。




うん。名前の通り紅茶ができるようだな。帰ったら実験してみるか。


こう見えて私紅茶で一服するのが好きなのです。


えっ、何カッコつけてるんだって?俺もそう思うよ。でも俺の中では一時期紅茶で休憩するのができる男だと思ってたんだよ。


対して出来る男にはならなかったがな。



でもこれ食べたらどうなるんだろう?そのままでは食べれないって書いてるが、俺は【悪食】があるから多分食べれるんだよね。



どうする?流石に死ぬことはないと思うが……

さっきみたいに苦いことは確かだろう。


だがしかし!やっぱり好奇心には勝てん!!

食べてみよう、なんか症状が出たらそん時はそん時だ。


さてどうだ?



口に含ん一噛みする。すると……







うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!にがい!!


それに口がスースーして、鼻に爽やかな匂いが通る!

例えるなら漢方薬とフリスクを一緒に食べたような感じだ!




これはヤバイ!水……水はないのか!!




「パンドラ!!水……水をくれ!!口がヤバイ!」


「大丈夫ですか!?どうぞ!!」



よかった!カバンの中に入ってた!

ナイスアイテムボックス!



ありがとう事前準備してくれていたパンドラ!



「はぁ〜〜、大変な目にあった……」


「なぜ食べられないものを口に入れたのですか!?急に口を抑えて蹲られたから心配したんですよ!?前魔王様のように倒れられたらどうしようかと……本当に……」




ヤバイ、泣かせてしまった!やっちまったよ俺!

配慮が足りなかったな…ただでさえ前魔王が訳の分からんもん食って死んだってのに…




「………すまなかったパンドラ。配慮が足りなかったし、お前のことを全て分かった気でいた…今度からはこんな無茶はしない。するとしたらちゃんとパンドラに確認とるよ。」



「はい………グスッ。……約束ですよ……?

今度からは、そんな訳の分からないもの食べる時は 教えてください…万全の体制を整えますので…。」




よかった……なんとかなだめられたようだ…


しかし、強敵に挑んで負傷して帰ってきた人との感動の再会っぽい雰囲気を出してるが、実際は全然違うぜ?



ただそこらの草を食っただけだぜ?

そこらへんの草食べたら感動の再会っぽい雰囲気が出てしまったんだよ。


マジで今度から気をつけよう。こんな場所で迫真の演技してたらいざって時にその価値が薄れそうだ。


それとこんな苦いものもう食いたくない。

こっちが本音だ。


それとなんかスキルを覚えた気がする。シトラス草はスキルを持っていたようだ。何だろうか?



【シトラス】

シトラスのいい香りがするようになる。




………うん…予想はしてたよ?それを踏まえた上で言わせてもらうと、これどこで使うんだ!?



何でこんなスキルあんだよ!!別に臭くねーよ!!

それと匂いなんて自分じゃ変わったかわかんねーんだよ!!



いや、第三者視点じゃ何か違うかもしれない。


もしかしたら気付かぬうちに臭っていたのかもしれない。パンドラなら何か気づくかも。



「パンドラ、俺変な匂いでもするか?」


「ゼノン様ですか?いえ、そのようなことはありませんよ?どちらかというと、爽やかで心が落ち着いてくるような、安心する香りがします。」



と言って、パンドラは近づいてきた。

その距離は手を回せば抱きしめられるほど近かった。



マジかシトラス!!

ありがとうシトラス!!

お前のことを侮っていたよシトラス!!



まさかシトラスがここまで女子受けがいいとは思わなかった!!一生大事にするよシトラス!!



俺はもう少しの間、シトラスというスキルの素晴らしさに酔いしれていた。


シトラス万歳!

やっぱりエチケットって大事だよね!





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